研究概要 |
本年度の実施計画に基づいて,以下の研究を実施した. (1)粒径が異なる3種類の多結晶マグネシアを試料とし,3点曲げ試験によって破壊した際に放出される光子と電子の同時測定を行った.電子の測定も行うため,測定は10^<-8>Pa台の超高真空下で行った.破壊した瞬間に,光子と電子の放出は,共に,最大のカウント数となり,その後,150ms程度で減衰した.ただし,原信号で,光子のパルスと電子のパルスの対応を調べたところ,光子と電子が同時に放出されている訳ではなく,両者の放出メカニズムは異なっていることがわかった. (2)大気中で破壊に伴う光子放出を測定した場合には,粒径の増加と共に,最大カウント数が減少していく傾向であったが,超高真空下での測定では,顕著な粒径依存性は認められなかった. (3)粒径23μmおよび粒径112μmの多結晶マグネシアでは,荷重を負荷してから破壊するまでの間に,電子放出が認められたが,粒径75μmの試料では,検出できなかった. (4)粒径が増加するにつれて;光子放出についても,荷重負荷から破壊するまでの問に,光子放出する兆候が認められた.
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