• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2000 年度 実績報告書

再利用・リサイクル型鉄アルミナイド基多元系複合材料の創製とその材料特性

研究課題

研究課題/領域番号 11650706
研究機関東北大学

研究代表者

吉見 享祐  東北大学, 金属材料研究所, 助手 (80230803)

キーワード鉄 / アルミニウム / 金属間化合物 / 原子空孔 / リサイクル / 環境
研究概要

再利用・リサイクル型鉄アルミナイド基多元系複合材料開発の意義を明確化するために、地球環境問題と金属材料の循環性について検討を行った。その結果、21世紀の循環型社会を想定した場合、現在の鉄とアルミニウムのフローは、将来的にも最も基本的なマテリアル・フローでありつづけると予測されるため、エネルギー消費や排出二酸化炭素量、あるいは資源的問題からも、鉄アルミナイド基材料の早期実用化が大いに期待されることが明らかになった。とりわけ、鉄アルミナイド系金属間化合物では、凍結された熱空孔が材料特性に大きな影響を及ぼすことが、近年たいへん注目されているため、この点に着目し、点欠陥制御工学という新しい材料工学の概念を提案した。原子空孔は、鉄アルミナイド中では第3番目の元素として取り扱うことが可能であるが、本来実体のない元素であるため、再生の段階で分離精製の必要がなく、再利用・リサイクル型材料としてはもっとも適切な合金添加元素であると見なすことができる。次いで、再利用・リサイクル型鉄アルミナイド基多元系複合材料として、B2型FeAlと原子空孔との複合化を図った。まず、空孔形成エネルギー等を用いて、B2型FeAl中の熱空孔の濃度を見積もったところ、融点直下では単空孔で10%程度、空孔対で50%近く存在していることが示唆された。そこで、これら大量の熱空孔をできる限り損失することなく室温に凍結するために、単ロール法によりFe-46mol%Alの急冷凝固リボンを作製した。それによって、この鉄アルミナイドは著しく強化された。今後、この凍結空孔の再配列技術などが、必要となるであろうことが予測された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 吉見享祐: "材料の循環機能とPoint Defect Engineering"バウンダリー. 16巻9号. 4-5 (2000)

URL: 

公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi