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1999 年度 実績報告書

ゾル-ゲル法を用いた高性能エポキシ/シリカハイブリッドの創製

研究課題

研究課題/領域番号 11650711
研究機関関西大学

研究代表者

越智 光一  関西大学, 工学部, 教授 (30067748)

キーワード有機・無機ハイブリッド / エポキシ樹脂 / シランカップリング剤 / ゾル-ゲル反応 / 熱的性質 / 力学的性質 / 接着性
研究概要

エポキシ樹脂ネットワークに無機ネットワークをゾル-ゲル反応を利用してハイブリッド化し、エポキシ樹脂の熱的・力学的性質や難燃性を向上させることを目的に研究を行った。その結果、液状のビスフェノールA型エポキシ樹脂を有機モノマーであると同時にゾル-ゲル法の溶媒として用い、その中でシランアルコキサイドを重合することによってエポキシ/シリカハイブリッド体を調製することに成功した。合成条件を検討し、塩基性条件下にエポキシ樹脂とシランアルコキサイドの反応速度がほぼ同じとなる硬化温度を選ぶことによって、任意の組成で透明・均一なハイブリッド体の得られることを見いだした。
得られたハイブリッド体およびこれを高温(800℃以上)で熱処理した試料の相構造を透過型および走査型電子顕微鏡を用いて検討した。その結果、エポキシ/シリカハイブリッド体はシリカネットワークがエポキシ樹脂中にほぼ均一に分散した相互侵入ネットワーク構造をもつと考えられることを示した。
シリカネットワークとのハイブリッド化によってエポキシ樹脂硬化物の耐熱性、表面硬度は非常に大きく向上したが、一方で伸びや強靭性は低下した。これは、無機ネットワークのハイブリッド化によってエポキシ樹脂ネットワークの運動性が強く抑制されたためと考えられる。また、エポキシ/シリカハイブリッド体が難接着性材料であるシリコーンゴムに対して非常に優れた接着性をもつことが見いだされた。これは、シランアルコキサイドがシリコーンゴム中に侵入して重合し、界面で化学結合を形成するためと考えられることが示された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 高橋龍史,脇田真奈美,越智光一: "エポキシ/シリカハイブリッドの相構造と熱的・力学的性質"高分子論文集(印刷中). (2000)

  • [文献書誌] 越智光一(分担執筆): "有機・無機ハイブリッド材料"技術情報協会. 6 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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