研究課題/領域番号 |
11650712
|
研究機関 | 北見工業大学 |
研究代表者 |
青木 清 北見工業大学, 工学部, 教授 (70124542)
|
研究分担者 |
石川 和宏 北見工業大学, 工学部, 助手 (10312448)
鈴木 清策 北見工業大学, 工学部, 助教授 (20312449)
|
キーワード | アモルファス / 非平衡相 / 粉末 / サイクル / 相変態 / MA / 結晶化温度 / 構造 |
研究概要 |
Co_<75>Ti_<25>混合粉末をアルゴンガス中でボールミルを用いてメカニカルアロイング(MA)すると、アモルファス相が生成し、引き続いて結晶化してbcc相となる。このbcc相をさらにミリングすると再びアモルファス化する。つまり、結晶とアモルファス間で変態が交互に繰り返す。その後、Co_<50>Ti_<50>やCo_<75>Zr_<25>のMAによっても結晶・アモルファスサイクル変態が観察されている。当初、このサイクル変態はミリングによる試料の温度上昇や容器やボールからの汚染に起因すると懸念されたが、温度測定や化学分析の結果、本質的な現象であることが確かめられた。従って、多くの合金系で起こるものと予想される。本研究ではMAにより結晶・アモルファスサイクル変態の機構を解明するために、それが生じる条件を実験的に明確化し、サイクル変態する合金系を探索した。遊星型ボールミルを用い、アルゴン雰囲気中で多種類の金属混合粉末を、回転速度を変えて、つまり、異なるミリング強度でミリングした。生成相をX線回折装置(XRD)で同定し、粉末の形態を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察した。また、熱的安定性と結晶化挙動を示差走査熱量計(DSC)で調べた。MAにより結晶・アモルファスサイクル変態が生じる条件、サイクルの周期、性質の変化等を明らかにし、メカニズムを検討した。
|