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1999 年度 実績報告書

Al-richTiAl急冷凝固薄帯を用いた長周期規則相の規則化・析出過程の解明

研究課題

研究課題/領域番号 11650719
研究機関大阪大学

研究代表者

中野 貴由  大阪大学, 大学院・工学研究科, 講師 (30243182)

キーワード長周期規則相 / Al_5Ti_3 / h-Al_2Ti / Al_5Ti_3 / APB / 周期性 / 急冷凝固 / バリアント
研究概要

新しい軽量耐熱材料として期待されるγ-TiAl相中では、高Al濃度領域において、母相L1_0構造をベースとする微細な長周期規則相が形成され、γ-TiAl相の力学特性は、その周期構造、抽出・分布形態によって支配される。そこで本研究では、長周期規則相の存在しないAl-richTiAl急冷凝固薄帯を出発材料として、これまで全く知られていない長周期規則相の規則化・析出過程を明らかにした。その結果、γ-TiAl相のAl-rich組成域において、形成される長周期規則相は、その安定性が、強く温度やAi濃度に依存し、例えば急冷薄帯中では、(1)長周期規則相の1つであるAl_5Ti_3相がAl濃度の増加とともに発達し、その前駆段階としての低AI濃度側にて短範囲規則相が、高AI濃度側にて長範囲規則相が形成されること、(2)さらに、高AI濃度側では、h-Al_2Tiが2つのバリアント関係を保ちつつ、均一微細に分散すること、を見出した。また適切な焼鈍によって、安定長周期相は大きく変化し、例えばTi-62.5at.%Al急冷リボン材を700℃にて熱処理した場合は、安定相は、、h-Al_2Ti相から一度、Al_5Ti_3相となった後、h-Al_2Ti相を介してr-Al_2Ti相へと変態した。この過程で、長周期相の発達度合いに応じて、硬度は変化するとともに、その変態過程は、それぞれの長周期相の構造の対称性、ならびにそれにともなう歪み量の変化によって理解された。さらにこれまで、しばしば観察されてきたAPBがこれまで信じられてきた様にL1_0構造に起因するものではなく、Al_5Ti_3によるものであることを解明し、そのエネルギーを見積った。現在は、さらに本テーマ最終年度に向け、Ti-Al-Ga3元系における急冷薄帯を用いた、安定長周期相の規則化ならびに遷移構造の研究を継続している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] T.Nakano et al.: "Ordering process of Al_5Ti_3,h-Al_2Ti and r-Al_2Ti with F.C.C.-based long-period superstructures in rapidly solidified Al-rich TiAl alloys"Acta materialia. 47No.4. 1091-1104 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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