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1999 年度 実績報告書

バイオミメティック機能による優れた力学特性を有するバイオマテリアルの創製

研究課題

研究課題/領域番号 11650724
研究機関上智大学

研究代表者

野末 章  上智大学, 理工学部, 教授 (80146802)

研究分担者 鈴木 啓史  上智大学, 理工学部, 助手 (30154579)
キーワードバイオミメティック反応 / 自己修復機能 / チタン合金 / アパタイト
研究概要

現在までの研究実績を以下に記す。
(1)チタン合金のアパタイト傾斜コーティングによる自己修復機能の発現
アルカリ処理を施し、表面に生体適合性を付与したチタン合金の試験片を擬似体液に浸漬することにより、表面にチタン合金とアパタイトの強固な傾斜材料を形成し、き裂を修復させることが可能であることを見出した。バイオミメティック反応が生じ、き裂が修復したと考えられる。48時間の浸債により、約20%以上の破壊靭性が向上し、自己修復機能の可能性が示された。
(2)骨類似コンポジットのプロセスと評価
Ca/P比1.67の試料溶液を80℃〜90℃に加熱し、長軸径50〜100μmの繊維状HApを合成した。このHApを20〜40MPaで一軸加圧し、直径20mmの円板状成形体を作製し、その後1000℃〜1300℃で焼成し、開放気孔を有する多孔体を作製した。このHAp多孔体に、真空内で凍結と脱気を繰り返し、気孔内にアゾビスイソブチロニトリルを含有するメタクリル酸メチルモノマーを含浸させ、60℃に加熱し、ラジカル重合によりHAp-PMMAコンポジットを作製した。これらの多孔体において開放気孔内のモノマーがその場で重合された結果、コンポジットの全気孔率は0.3〜10%となり、多孔体(27〜52%)と比べ減少し、緻密なコンポジットが得られた。その破壊靭性は約3.7MPa√<m>であり、低弾性率を維持し、HApの高破壊靭性化が達成された。

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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