研究概要 |
本年度は,下記の項目について研究を行った。 1.システムの統合ぬれ力計測システムに加え,高速度カメラによる画像計測システム,および赤外線検出素子による試験材表面温度計測システムの各サブシステムを新たに加え,システム統合を図った。この際,時系列データの時間的同期を保証するために,サブシステム間での命令・高速データ転送が可能となるように工夫し,お互いの連携を計った。なお,予備的に以下の事項を確認した。(輪郭画像の取得,試験材表面温度の時間的遷移曲線の再現性,ぬれ力計測精度,応答性,および時間的変動の調査) 2.ソルダペーストぬれ現象新しく統合・構成したシステムによるぬれ性評価時における複合的なぬれ現象(流動 ,溶解,沸騰などを含む)について,その詳細な時間的挙動を,メニスカス画像およびぬれ力計測によって解析を行った。(フラックスによるぬれ上がり,端面ぬれ・側面ぬれの過程,ディウェッティング) 3.ぬれ性への影響因子の関連性の調査ぬれの平衡状態および,平衡に至るまでの時間的挙動の両面において,ぬれ力,ぬれ時間,ぬれ上がり速度などの複数の評価パラメータを用い,ぬれ性に影響する各種の因子について,これらパラメータとの関連性を調査した。特に,試料形状(試験片幅,試験片厚さ,アスペクト比),加熱温度,試料温度,試料表面清浄性などの因子について,ぬれ性判定結果への影響を精査した。
|