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1999 年度 実績報告書

溶融池の形態及び振動現象のインプロセス監視による溶接部溶込みの知的適応制御

研究課題

研究課題/領域番号 11650748
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

菅 泰雄  慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (60051900)

キーワード溶接 / 溶接ロボット / 視覚センシング / 溶融池形状 / 溶融池振動 / 溶込み制御 / インプロセス監視 / 適応制御
研究概要

溶接条件の適応制御を指向して、開先形状、板厚、溶接速度などの溶接パラメータの変化に対応し、自動的に溶接電流などの溶接条件を変更して、常に適正溶接条件の下で健全な溶接を得るためのシステムの開発を図った。特に、本年度は溶接状態の監視と溶接条件の適応制御に関して、以下の二通りの手法について詳細に検討した。
すなわち、第1の手法としては、CCDカメラを溶接進行反対方向に設置し、溶接中の溶融池の形状寸法をトーチ後方より常に監視してその溶融形状・寸法をリアルタイムで把握計測し、溶接中に何らかの変動が生じた場合には、溶接条件を変更して、常に溶融池状態を適正に保つシステムを構築した。ここでは、特に溶接法、溶接条件、被溶接材の材質、開先形状の変化に対してロバスト性を持つ、信頼性の高い制御システムの構築を進めた。
第2の手法としては、溶接中の溶融池の振動状態が、溶込み条件によって著しく変化することを利用した溶込み制御法を開発した。この手法は、近年、薄板の裏波溶接など完全溶込みの溶接を得るための制脚に有効であることが申請者らによって示された新しい手法であり、したがって解決すべき問題が多く残されている。特に、MIG・MAG溶接のような消耗電極式の溶接法に対する本法の適用例は世界的に例が無く、これに関する研究についても積極的な推進を図っている。本年度は、溶融池の加振方法として従来用いられてきたパルス電流加振法についてさらに検討を進めると共に、新たにアシストガス加振法を提案し、その有効性を示した。さらに、上記2方法についてそれぞれ個々に研究を進め、その信頼性、ロバスト性の向上を図ることと共に、これらを統合してより高度な制御システムを構築するための検討を進めている。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Yasuo SUGA. et al.: "Observation of Molten Pool and Adaptive Control of Penetration Appried Neural Network in Automatic TIG Welding"Proc.the Second Jap.-US Symposium on Advances in NDT. 220-225 (1999)

  • [文献書誌] 早川和宏,他: "アシストガスによる溶融池の加振とその固有振動数検出による溶接溶込み制御"日本機械学会1999年度年次大会講演論文集. 99-1. 281-282 (1999)

  • [文献書誌] 藤生豪,他: "視覚センシングによる溶融池形状の測定と溶接の知的溶込み制御"日本機械学会1999年度年次大会講演論文集. 99-1. 283-284 (1999)

  • [文献書誌] 松田浩太郎,他: "自走型溶接ロボットによる溶接線の認識と自動追従制御"日本機械学会1999年度年次大会講演論文集. 99-1. 285-286 (1999)

  • [文献書誌] Yasuo SUGA,et,al.: "Measurement of Molten Pool Shape and Penetration Control Applying Neural Network in TIG Welding of Thin Steel Plates"ISIJ International. 39-10. 1075-1080 (1999)

  • [文献書誌] 菅 泰雄,他: "視覚溶接ロボットにおけるHough変換による溶接線の認識と自動追従制御"日本機械学会第7回機械材料・材料加工技術講演会講演論文集. 99-23. 293-294 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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