研究課題/領域番号 |
11650753
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
材料加工・処理
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研究機関 | 広島国際学院大学 |
研究代表者 |
李木 経孝 広島国際学院大学, 工学部, 教授 (10136129)
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研究分担者 |
遠藤 敏郎 広島国際学院大学, 工学部, 教授 (60069200)
中田 美喜子 広島国際学院大学, 工学部, 助教授 (60237302)
酒井 恒 広島国際学院大学, 工学部, 助教授 (70170561)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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キーワード | 超精密加工 / 延性モード加工 / 単結晶シリコン / 延性・ぜい性遷移点 / 表面クラック / 内部クラック / 走査型プローブ顕微法 / 走査型レーザー顕微鏡 |
研究概要 |
本研究では、硬脆材料の加工を行った時に発生するクラック、特に試料表面と内部に発生したクラックの関係に着目し、シリコンウェハ(100)面と光学ガラス(BK7)に微細切込みの単粒研削を行い、試料表面および内部に発生したクラックを観察することにより延性・ぜい性遷移点すなわち、延性モードからぜい性モードに変わる切込みの解明を行った。 試験には、本研究室にで製作された超精密旋盤を使用し、研削速度を変えることにより延性モード加工の速度依存性を検討した。工具にはビッカース圧子を用いた。加工表面の評価には、表面クラックの観察に加え、斜め研磨法により内部クラックを測定した。 シリコンウェハ(100)面について、すべての研削速度、結晶方向、工具形状において全体的に見ると表面クラックは切込み50〜100nm、内部クラックは切込み5〜50nmより発生する結果となり、内部クラックが表面クランクに先行して発生することが明らかとなった。研削速度依存性については顕著な傾向が見られないが、結晶方位依存性についてはその存在が認められた。光学ガラスについては、表面クラックは切込み180〜700nm、内部クラックは常に切込み数nmより発生し、すべての試験条件において内部クラックが表面クラックに先行して発生することが明らかとなった。両被削材を通し、内部クラックが表面クラックに先行して発生することから、硬脆材料の延性モード加工の評価方法には内部クランクの評価が必要であり、特に仕上げ加工では必須であることが示された。この視点から、これらの硬脆材料の延性モード領域は非常に狭い領域であることが明らかとなり、この領域の把握のため、より加工条件を吟味する必要のある結果となった。
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