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1999 年度 実績報告書

強磁場による材料の結晶配向の機構解明

研究課題

研究課題/領域番号 11650761
研究機関名古屋大学

研究代表者

浅井 滋生  名古屋大学, 工学研究科, 教授 (80023274)

キーワード材料電磁プロセッシング / 材料工学 / 材料プロセッシング / 電磁気学 / 強磁場 / 精錬 / 結晶配向 / 複合材
研究概要

I凝固,II電析,III気相蒸着,IV固相反応の各プロセスにおいて晶出物,堆積物および反応生成物が磁化力によって結晶配向する機構解明を通じて,その制御原理を探る研究を行い,以下の知見を得た.
I凝固プロセス:Fe-C合金の凝固過程中に強磁場を印加した結果,Fe-C合金の凝固過程中に磁場を印加し,晶出グラファイトは印加磁化力と反対方向に移動するとともに,印加磁場方向に対してa,b軸方向が平行に配向することを認めた.
II電析プロセス:硫酸亜鉛浴を用いてZnの電析を強磁場下で行い,電析物が磁場方向に対してc軸に結晶配向することを見出した.また,硫酸ニッケル浴を用い電析ニッケルの結晶配向に及ぼす印加磁場の効果を測定した結果,印加磁場強度の増加に従い配向することを確認した.
III気相蒸着プロセス:BiおよびZnをYAGレーザで蒸発させガラス基板に強磁場中で蒸着させた.Biの蒸着物の結晶方位は印加磁場方向に対してa,b軸方向に配向することを明らかにした.Znの蒸着物は明らかな結晶配向性を示さなかった.これらの結果に基づき,結晶は磁化エネルギーによって配向することを明らかにし,結晶配向の機構解明の糸口をつかんだ.
IV固相反応プロセス:PAN系炭素繊維の製造の一過程である炭素化工程に強磁場を印加するとことによって黒鉛の配向を試みたが配向に及ぼす磁場の効果を明らかにできなかったものの,炭素繊維の強度を約1000Mpa向上させることに成功した.

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 浅井滋生,佐々健介: "強磁場による晶出相の配向と結晶方位の制御"材料とプロセス. 12・1. 23-26 (1999)

  • [文献書誌] 田橋正浩,佐々健介,浅井滋生: "強磁場印加による蒸着膜の結晶配向制御"材料とプロセス. 12・4. 851 (1999)

  • [文献書誌] 村瀬政人,佐々健介,浅井滋生: "強磁場中でのFe-C合金の凝固"材料とプロセス. 12・4. 852 (1999)

  • [文献書誌] 徐ミンクン,千野靖正,佐々健介,岩井一彦,浅井滋生: "強磁場雰囲気かでのFe-Cu合金の凝固"材料とプロセス. 12・4. 853 (1999)

  • [文献書誌] 伊藤実和子,佐々健介,堂山昌男,山田恵彦,浅井滋生: "黒鉛化過程での強磁場の印加によるPAN系炭素繊維の高度強化(掲載決定)"炭素. 191. (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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