研究課題/領域番号 |
11650771
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
篠原 邦夫 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60001294)
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研究分担者 |
内山 智幸 北海道立工業試験場, 資源エネルギー部, 研究職員
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キーワード | 表面複合微粒子 / 配合比率 / 被覆率 / 混合度 / 明度 / 高速気流中衝撃法 / 紫外線遮蔽効率 |
研究概要 |
高速気流中衝撃法による現有のハイブリダイザー装置を用いて調製したポリエチレンーベんがらの表面複合微粒子を用いて、同一配合比率での混合度及び被覆、固定化の程度による色特性の変化を実験的に検討し、混合時間、被覆率、混合度と複合微粒子の明度、彩度、色相などの関係を調べた。被覆率は乾式粒子密度計を用いて測定した。混合によって大粒子表面を100%以下で被覆する場合は、混合度は処理時間の増大に伴い大きくなり、100%以上の場合は減少することが分かった。個々の大粒子単位での小粒子の微視的混合は、高速気流中衝撃法の方が手混合より簡単に迅速にできることを示した。この際、大粒子の粒子径が大きく、ローターの回転速度が速いほど均一混合になることが分かった。その結果、高速気流中衝撃法による混合物の明度は混合度の増大に対応し手混合より急激に下がるが、その後小粒子の埋め込み効果によりほとんど一定の値を示した。これは粒子の明度が非常に短時間に定常状態に達したことを意味し、その結果高速気流中衝撃法を用いることにより、より少量の微粒子で同じ明度の効果が得られた。更に、紫外線遮蔽機能を最大限に発揮させるために、二酸化チタンと酸化亜鉛などの無機微粒子を小粒子とする複合微粒子を高速気流中衝撃法によって調製し、被覆程度による可視光と紫外線に対する光学特性を調べ、分散性、安定性などの機能を付与した総合的な微粒子系複合素材の開発を試みた。その結果、各粒子当りの紫外線の遮蔽効率は、大粒子の被覆率が低いほど、高くなることが分かった。これは微小な酸化チタン粒子がより均一に分散されたことを意味する。
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