研究概要 |
本研究は試料として硫記カリウムアルミニウム12水を用い、流動層晶析装置を用い流動層、固定層と静止系の3つの系で晶析実験前後に結晶の粒径を実測し、結晶成長速度を求めた.特に流動層では流量、圧力損失の自動化により、オンライン粒度分布測定法を試みた。 流量と圧力損失は流量計(LF-610、PAC-D1(株)STEC)、圧力センサー(SE-49(株)エムテツク研究所)の出力をAD変換ボード(AZI-3104(株)インターフェース)によりコンピュータに接続し自動化を試みている.現在の実験では流量のデジタル取込に不良が生じ、流量測定に関しては従来の測定によった。固定層の成長速度は晶析装置に金網を設置し、粒子の移動がないような固定層を作製した。静止系の成長速度はビーカー内に結晶を吊して結晶を成長させた。 流動層による成長速度は静止系、固定層のそれと比べて過飽和度の影響を最も受けており、同じ過飽和度で比較すると後者のふたつより5〜20倍も結晶成長速度が大きくなった。流動層の成長速度は指数的に増加していることも認められた.今後,空塔速度のデジタル化でオンライン粒径分布測定法が可能である.
|