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2000 年度 実績報告書

ダイオキシンの生成機構に関する速度論的研究

研究課題

研究課題/領域番号 11650795
研究機関長岡技術科学大学

研究代表者

藤井 信行  長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (50011119)

研究分担者 村上 能規  長岡技術科学大学, 工学部, 助手 (70293256)
小林 高臣  長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (90225516)
キーワードダイオキシン / 生成機構速度論 / シクロペンタジエニルラジカル / 一酸化炭素 / フェノキシラジカル / 衝撃波管実験 / 原子共鳴吸収法 / 赤外発光分光法
研究概要

本研究は、炭化水素の燃焼によるダイオキシン骨格の生成が、シクロペンタジエニルラジカル(c-C_5H_5)と一酸化炭素(CO)によるフェノキシラジカル(C_6H_5O)の生成反応(1):c-C_5H_5+CO→C_6H_5O、及びC_6H_5Oの脱水素付加反応(2):2C_6H_5O→C_6H_4O_2C_6H_4+2Hを経て起こると考え、これらの反応過程を調べることを目的として実験を行った。
1)分光分析実験として、衝撃波管(無隔膜式、内径50mm)を用いた。酸素、水素など原子の濃度変化を原子共鳴吸光法により、分光光源用として低ノイズ低リップル型マイクロ波発生装置を用いた。不完全燃焼生成物であるCOの濃度変化をInSb赤外検出器で、その他の生成物をHgCdTeディテクターを用いた発光測定により行った。これらの実験データはデジタルオッシロスコープに取り込み、パソコンでデータ処理を行った。先ず、出発物質としてメチルフェニルエーテル(C_6H_5OCH_3)を用い、反応(2)の過程を水素原子濃度測定のより検討を行った。次いで、反応(1)の逆反応、C_6H_5Oの熱分解によるCOの生成過程を調べた。さらに、出発物質としてシクロペンタジエン(c-C_5H_6)を用い、熱分解によるc-C_5H_5の生成過程を、次いで、酸化反応によるCOの生成過程を調べた。これらの実験結果とコンピューターを用いた反応シミュレーションとの比較により、反応機構及び素反応速度定数の解析を行った。その結果、逆反応の観測から、反応(1)は1500K以下の温度において、ほぼ化学量論的に進むことが確かめられ、その速度定数が求められてた。また、反応(2)による水素原子の生成が定量的に観測され、その反応解析を行うことが可能になった。
2)ガス分析実験用に、もう一つの衝撃波管(内径78mm)を改造し、無隔膜型衝撃波発生装置を取付け、衝撃波加熱直後に反応生成物を迅速採取できるよう改造を行った。しかし、装置の作動が不調で、調整に時間を要した。現在、ようやくデータ採取の見通しが見えてきた段階である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Murakami,Y.: "Shock-Tube Study of H-atom and OH-radical Formation Rates in High Temperature Oxidation of Phenyl Radical"Shock Waves. 22. 129-134 (2000)

  • [文献書誌] 三井貫人: "衝撃波管を用いたシクロペンタジエニルラジカルの高温酸化反応の研究"平成11年度衝撃波シンポジウム(講演論文集). 201-204 (2000)

  • [文献書誌] 村上能規: "フェニルラジカルの熱分解および酸化反応素過程に関する研究"平成12年度 衝撃波シンポジウム(講演論文集). 161-164 (2001)

  • [文献書誌] Fujii,N.: "Shock-tube study of high temperature oxidation of cyclopentadienyl radical"Shock Waves. 23(Accepetd). (2001)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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