• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1999 年度 実績報告書

キャピラリー電気泳動-化学発光検出によるアトモルオーダー超高感度分析法の研究-光ファイバーを用いた高性能化学発光検出セルの開発-

研究課題

研究課題/領域番号 11650837
研究機関同志社大学

研究代表者

塚越 一彦  同志社大学, 工学部, 助教授 (60227361)

キーワードキャピラリー電気泳動 / 化学発光 / 高感度分析 / ルミノール / 光ファイバー
研究概要

本研究では、キャピラリー電気泳動(CE)-化学発光(CL)検出法における、装置・操作性の簡略化および高感度化を目指して、光ファイバーを利用したCL検出セルを考案、作成した。
光ファイバー検出セルは、容量8mlの反応液リザーバー中に、光ファイバーとキャピラリーを同軸上で固定した。また、接地電極としての白金線を同様の反応液リザーバー中に固定した。キャピラリー末端から流れ出た被検体は、反応液リザーバー中の化学発光試薬と混合され発光する。この光は、光ファイバーにより光電子増倍管(PMT)へと導かれた。PMTからの出力は、フォトンカウンターで測定し、インテグレーターで記録積算された。
本法によってまずルミノールを泳動・検出した。検出限界は5.0x10-10M(10アトモル;S/N=3)であり、直線定量範囲は3桁以上、相関係数は0.999であった。検出下限は、これまで報告されたCEにおけるルミノールの検出下限としては最も小さな値であった。また、理論段数は20000-30000であり、ピーク高さの相対標準偏差は3%以下であった。いずれも本法が高い分離効率と測定精度を有することを示した。これらの良好な結果は、光ファイバーを用いることにより検出領域を狭く限定することができたためと考えられる。また、Gly、GlyGly、GlyGlyGlyの混合試料の分離・検出も可能であった。
本CL検出器の使用によって、発光試薬を送液するための高性能ポンプは不要になった。また、複雑なミキシングジョイントおよび反応セルも不要となった。装置の大幅な簡略化とともに、化学発光検出の特徴を最大限に生かし、アトモルオーダーの超高感度分析が可能になった。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] M.Hashimoto: "Compact detection cell using optical fiber for sensitization and simplification of capillary electrophoresis-chemiluminescence detector"Journal of Chromatography A. 832. 191-202 (1999)

  • [文献書誌] M.Hashimoto: "Chemiluminescence Detection of Heme Proteins Separated by Capillary Isoelectric Focusing"Journal of Chromatography A. 852. 597-601 (1999)

  • [文献書誌] K.Tsukagoshi: "Batch-Type Detection Cell Using a Peroxyxalate Chemiluminescence System for Capillary Electrophoresis"Analytical Sciences. 15. 1257-1260 (1999)

  • [文献書誌] M.Hashimoto: "Desigh of Pressure-Mobilization System for Capillary Isoelectric Focusing-Chemiluminescence Detection"Analytical Sciences. 15. 1281-1284 (1999)

  • [文献書誌] M.Hashimoto: "Flow-type Chemiluminescence Detectiion Cell Using Optical Fiber for Capillary Electrophoresis"Bulletin of the Chemical Society of Japan. 72. 2673-2679 (1999)

URL: 

公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi