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1999 年度 実績報告書

オレフィン重合活性を示す有機ランタニド錯体の構造-活性相関の解析

研究課題

研究課題/領域番号 11650844
研究機関大阪大学

研究代表者

金久 展子  大阪大学, 大学院・工学研究科, 講師 (20177538)

キーワードエチレン / 重合活性 / オレフィン / X線構造解析 / 有機ランタニド錯体 / 構造-活性相関 / 単核錯体 / 複核錯体 / シクロペンタヂエニル配位子
研究概要

エチレンに対し重合活性を示すヒドリド架橋有機サマリウム錯体のX線構造解析を行った。
有機ランタニド錯体はエチレン重合に対し助触媒も添加剤もいらないことから注目を浴びている触媒である。標題の、複核錯体であるヒドリド架橋有機サマリウム錯体はこはエチレンに対し高い重合活性を示し、前駆体である単核錯体をトルエン中で水素を添加することによって得られる。単核錯体から複核錯体になるときビスシクロペンタヂエニル配位子が結合のひずみを解消するために再配列していることが、X線構造解析によって明らかにされた。反応前物質およびビスシクロペンタヂエニル配位子が再配列した反応後物質をX線構造解析により明らかにした最初の例である。
得られた複核錯体をもとにエチレン重合反応メカニズムを考察した。
エチレン重合反応に対してはCossee Mechanism(CosseeP,J.Catal.(1964)3,80)が提唱されている。このメカニズムを基にこの複核錯体のエチレンに対する高い重合活性を考察してみた。先ず、配位子である2つのTHFがとれ、Sm周りの空のサイトにエチレンモノマーが近づき、同時に架橋の水素が切れて、Sm-エチレン-水素の中間体を経てポリマー鎖が成長していくと考えられる。
特異な複核錯体の構造がポリマー鎖の成長の鋳型となって、高い重合活性を示すと考えられる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] E.Ihara et al.: "Catalytic activity of allyl-, azzallyl- and diaza-pentadienyllanthanide complexes for polylmerization of methylmethacrylate"J. Organomet. Chem.. 574. 40-49 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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