本研究は、オレフィンに対し、高い重合活性をしめす触媒;添加剤も助触媒も不要の有機ランタニド錯体のX線結晶構造解析を行い、オレフィン重合活性をしめす有機ランタニド錯体の分子構造と重合活性との相関を解明を試みたものである。 構造解析の結果、シリレン架橋したシクロペンタヂエニル環をもった錯体は、シリレン架橋を持たないものより、重合活性が高いことが見られた。そして、また、オレフィンに対する重合活性はCp環に付いている置換基の種類と位置に非常に敏感であることもわかった。 オレフィンに対する重合活性のファクターの一つとして考えられることは錯体の金属周りに配位空間が最適な大きさを持つことである。 そしてさらに、オレフィンに対する重合活性には、金属周りの構造が非対称な構造とることがより重要なファクターと考えられる。
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