• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1999 年度 実績報告書

電解反応を利用する新しい不斉フッ素化反応の開発

研究課題

研究課題/領域番号 11650885
研究機関東京工業大学

研究代表者

淵上 寿雄  東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (10016701)

キーワード電解不斉フッ素化 / 1,3-チアゾリジン / L-システイン / 隣接基関与 / ジアステレオ選択性 / 1,2-不斉誘導 / スルフィド / モノフルオロ化合物
研究概要

本研究はこれまで未開拓であった電解不斉フッ素化法を新たに開拓しようとしたものであり、本年度は分子内に不斉中心を有する環状および鎖状化合物を対象とし、1,2-不斉誘導による電解フッ素化を行い、初期の目的をほぼ達成できた。
1)アミノ酸から誘導した1,3-チアゾリジン類の電解不斉フッ素化:アミノ酸、L-システインから容易に誘導できる光学活性1,3-チアゾリジン類を対象とし、環状1,2-不斉誘導に基づく電解不斉フッ素化を検討した。その結果、高いデイアステレオ選択性(d.e.)でフッ素化が進行すること、特にEt_4N4HFを支持塩兼フッ素源に用いるとほぼ100%のd.e.が得られることを見出した。さらに、デイアステレオ選択性が3位の窒素原子上の置換基の嵩高さに依存し、嵩高さが大きくなるに従いd.e.が向上することが分かった。
2)隣接基関与、分子内配位を基盤とするする電解不斉フッ素化法の開拓:不斉炭素上にOH基やアルコキシ基を有するスルフィドを対象とし隣接基関与や分子内配位を経るジアステレオ選択的不斉フッ素化を検討したところ、予想どおり90%程度の高いd.e.値でフッ素化が進行することを見出した。興味深いことに不斉収率は電解温度や支持フッ化物塩に依存せず常に高いd.e.値が得られた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Kamal M.Dawood: "Anodic Fluorination of 2-Pyrimidyl,2-Pyridyl,and 2-Quinazolinonyl Sulfides"Journal of Organic Chemistry. 64・21. 7935-7939 (1999)

  • [文献書誌] 渕上寿雄: "Advances in Electron Transfer chemistry.Vol.6."JAI Press. 99 (1999)

URL: 

公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi