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2000 年度 実績報告書

海上風の時空間構造の解明と大規模浮体構造物に作用する風荷重の算定

研究課題

研究課題/領域番号 11650953
研究機関東海大学

研究代表者

田中 博通  東海大学, 海洋学部, 教授 (90134014)

研究分担者 藤原 広和  八戸工業高等専門学校, 助教授 (70199389)
南 将人  八戸工業高等専門学校, 助教授 (60280319)
関田 欣治  東海大学, 海洋学部, 教授 (90287045)
キーワード海上風 / 大規模浮体構造物 / 粗度パラメーター / 摩擦係数 / 風速変動スペクトル / 風荷重
研究概要

本研究は、多点風速計を用いた海面近傍の海上風と波浪を連続測定した結果をもとに、平均風速分布から粗度パラメーター(Z_0)と摩擦係数(K_d)を求め、有義波高(H_<1/3>)との関係について検討した。また、乱流特性である乱れ強さと風速変動スペクトルについて既往の研究と比較・検討を行った。
観測は大井川河口沖合250mの所にある海洋技術総合研究施設(国土交通省)を使用して行った。風速測定は多点風速計のセンサー8本を0.5〜1.5m間隔で測定用ポールに取り付けて行った。また、超音波水位計、微差圧計、温度計、超音波風速計も取り付け同時測定した。サンプリング時間は5Hz、1測定のデータ数は16384個で、バッテリーの電源が消費されるまで無人で観測した。
主要な結果は次の通りである。粗度パラメーター(Z_0)は基準風速(V_<10>)が増加するにつれ大きくなる傾向があり、V_<10>>8mでは増加割合が大きくなった。今回の測定範囲した2.4m/s<V_<10><12.4m/sにおいては0.00023<Z_0<0.034となった。次に、Karman定数κ=0.4として求めた摩擦係数(K_d)は、基準風速(V_<10>)が大きくなるにつれ直線的に増加し、今回の測定風速範囲においては0.0014<K_d<0.0049となった。また、有義波高(H_<1/3>)が0.8〜1.2mの範囲で増加するにつれて摩擦係数(K_d)も増加し、粗度パラメーター(Z_0)が増加するにつれ摩擦係数(K_d)は指数関数的に増加することから波浪の状況が摩擦や風速分布に影響しているといえる。乱れ強さは海面近傍から高度が増すにつれ増加するが、Z>6mではほぼ一様となった。無次元風速変動スペクトルは、低周波側においてはDavenportのスペクトル形状、スペクトルピーク付近では日野のスペクトル形状に比較的近い値となった。しかし、高周波側においては、Davenport、日野、Ochi&Shinのスペクトル形状よりも減衰が大きい結果となった。
現在、観測した風速の時系列を用いた大規模浮体まわりの流れのシミュレーションプログラムを開発している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 田中博通: "海上風の乱流特性と浮体まわりの流れの数値シミュレーション"海洋開発論文集. 第16巻. 233-237 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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