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1999 年度 実績報告書

ハナショウブにおけるアントシアニンのアシル化機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 11660007
研究機関宮崎大学

研究代表者

薮谷 勤  宮崎大学, 農学部, 教授 (70112414)

キーワードハナショウブ / アントシアニン / アシル化 / パラ・クマール酸 / 安定性 / 遺伝分析 / isovitexin / コピグメンテーション
研究概要

ハナショウブの外花被含有アシル化アントシアニンはパラ・クマール酸による単独のアシル型であるので、これを遺伝子導入によりポリアシル化型に改良すればアントシアニンの安定性の著しい増大が期待できる。そこで、本研究ではアントシアニンのポリアシル化によりハナショウブの花色発現の安定化を促進し、その観賞価値を高めることを目指しており、本年度はアシル化アントシアニンの特性解明およびアントシアニンアシル化の遺伝分析を行った。得られた成果は以下の通りである。
(1)ハナショウブの品種およびその野生系統は、主要アントシアニンの構成により16種類の型に分類された。これらの内、malvidin 3RG5G-petunidin 3RG5G、petunidin 3RG5G-malvidin 3RG5G、malvidin 3RG5G-peonidin 3RG5G、peonidin 3RG5G-cyanidin 3RG5Gおよびpeonidin3RG-cyanidin3RG型が非アシル化型として注目された。
(2)malvidin 3RG5Gおよびpetunidin 3RG5Gはともに3.2>6.2>5.2>4.2の水溶液pHの順に安定であった。また、両アントシアニンともpH3.2の水溶液中ではかなりの安定性を示したが、pH4.2〜6.2の水溶液中では非常に不安定であった。これに対して、malvidin 3RG5Gおよびpetunidin 3RG5Gは両者とも水溶液のpHに関係なく、isovitexinとのコピグメンテーションにより安定化が促進された。特に、両アントシアニンともコピグメンテーションによりpH4.2の弱酸性水溶液中での安定性の増大が顕著であった。
(3)ハナショウブにおけるアントシアニンのアシル化は単一遺伝子の関与によるもので、且つアシル化は非アシル化に対して優性であった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Yabuya,T.: "Stability of flower colors due to anthocyanin-flavone copigmeutation in Japanese garden iris Iris ensata Thunl"Euphytica. (発表予定). (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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