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1999 年度 実績報告書

リンゴのS遺伝子型と自家不和合性成立過程

研究課題

研究課題/領域番号 11660025
研究機関岐阜大学

研究代表者

松本 省吾  岐阜大学, 教育学部, 助教授 (90241489)

キーワードリンゴ / S遺伝子型 / 自家不和合性 / バラ科植物 / S-RNase / PCR
研究概要

自家不和合性に関わるリンゴ雌ずいのS遺伝子群の解析を行い、以下の成果を上げた。
リンゴ栽培種のS遺伝子解析
1.リンゴ栽培種'印度'、'あかね'の雌ずいから新規S遺伝子群'Sg-'、'Sd-'、'Sh-RNase'を単離し、その全構造を明らかにした。2.ナシで開発されたS遺伝子型同定法をリンゴに適用することにより、リンゴ栽培種'デリシャス'の雌ずいから新規S遺伝子'Se-RNase'を単離し、その全構造を明らかにした。3.単離した新規S遺伝子構造に基づき、PCR-RFLP解析法によるSg-、Sd-、Sh-、Se-allele同定法を確立した。本法により新たにリンゴ23栽培種のS遺伝子型を同定するとともに、ナシ('大原紅')とリンゴ('ふじ')の属間雑種のS遺伝子型も明らかにした。4.'Se-RNase'は、リンゴよりもナシのS-RNaseとより高い相同性を示したことから、リンゴのS-RNaseはリンゴ属とナシ属に分岐する以前にすでに獲得されていた可能性が示された。すなわち、リンゴの自家不和合性はリンゴ属とナシ属に分岐する以前に成立していたと思われる。
リンゴ野生種のS遺伝子解析
1.リンゴ野生種Malus transitoriaの雌ずいから新規S遺伝子群'Sg'-'、'St-RNase'を単離し、その全構造を明らかにした。Sg'-RNaseは、'印度'のSg-RNaseと自己、非自己の認識に関わるとされるHv領域内で1アミノ酸のみ異なっていたことから、交配実験によりS遺伝子内の自他認識反応に関わる箇所が特定できると期待される。2.リンゴ栽培種成立の基となったリンゴ11起源種、野生種のS遺伝子型を同定した。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] S.Matsumoto: "S-genotypes of 15apple cultivars and self-compatibility of 'Megumi'."J.Japan Soc.Hort.Sci.. 68. 236-241 (1999)

  • [文献書誌] S.Matsumoto: "A new S-allele in apple,'Sg',and its similarity to the 'Sf'allele from 'Fuji'."HortScience. 34. 708-710 (1999)

  • [文献書誌] K.Kitahara: "Cloning and sequencing of a new S-gene'Sg-RNase'(Accession No.AB019184)from Malus x domestica Borkh.'Indo'."Plant Physiol.. 119. 1567-1567 (1999)

  • [文献書誌] K.Kitahara: "Complete sequences of the S-genes'Sd-' and 'Sh-RNase'cDNA in apple."HortScience. (印刷中).

  • [文献書誌] S.Matsumoto: "Phylogenetic analyses of the subgenus Eurosa using the ITS nrDNA sequence."Acta Horticulturae. (印刷中).

  • [文献書誌] K.Kitahara: "Rose MADS-box genes'MASAKO CI and DI'homologous to class C floral identify gene."Plant Science. (印刷中).

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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