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1999 年度 実績報告書

マイクロマニピュレータによる細胞レベルでの果実への糖蓄積機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 11660027
研究機関京都大学

研究代表者

米森 敬三  京都大学, 農学研究科, 助教授 (10111949)

キーワード糖代謝 / マイクロマニピューレータ / 単一細胞 / ナノリッターオズモメーター / 酵素的測定
研究概要

マイクロマニピュレータを用いて、数種果樹の果実から単一細胞の液胞液を採取し、その糖含量及び組成を分析することで、個々の細胞での糖蓄積パターンを再評価し、果実内での糖蓄積機構をインタクトな単一細胞レベルで解析することを目的として以下の実験を行った。
1.まず、ブドウ'ピオーネ'、'ネオマスカット'、'マスカットベリーA'の3品種を用い、単一細胞からマイクロマニピュレータにより採取した液胞液を用いて、その糖含量を測定する分析法を検討した。その結果、カバーガラス上のパラフィンオイルで覆った酵素液ドロップ中で糖特異的な酵素反応を促し、生じるNADPH量を倒立顕微鏡に装着した顕微測光装置で測定することにより、ブドウ糖・果糖・ショ糖の含量をそれぞれ高精度で測定することが可能であることが確かめられ、単一細胞中の糖組成・含量の測定法を確立することが出来た。
2.次に、カキ果実において、これまでの果実全体を用いた糖分析の結果より、ショ糖を高い割合で蓄積するとされる品種とブドウ糖・果糖の還元糖を高い割合で蓄積するとされる品種を用い、その果肉の単一柔細胞からマイクロマニピュレータによって液胞液を採取し、先に確立した方法で各糖組成・含量を計測した。その結果、これまでの果実全体での測定と同じ結果が得られ、単一細胞中で糖蓄積の差異が品種間でみられることが確認できた。さらに、この糖組成の差異をもたらす原因と考えられているインベルターゼ活性を単一細胞の液胞液を用いて測定したところ、その活性と液胞中の糖組成に明かな相関が認められ、単一細胞中での糖代謝解析の可能性が示された。さらに、ナノリッターオズモメーターを用いて、液胞液を用いたナノリッターレベルでの浸透圧の測定方法を検討し、糖蓄積との関係を考察した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 米森敬三,川端和美,杉浦明: "マイクロマニピュレータによるカキ果実の細胞レベルでの糖代謝解析の可能性"園芸学会雑誌. 68(別1). 195-195 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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