研究課題/領域番号 |
11660042
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研究機関 | 宇都宮大学 |
研究代表者 |
小笠原 勝 宇都宮大学, 野生植物科学研究センター, 助教授 (40194419)
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研究分担者 |
竹内 安智 宇都宮大学, 野生植物科学研究センター, 教授 (90008003)
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キーワード | 法面 / 被覆植物 / 根系 / 引っ張り強度 / 根の深さ指数 / 発根様式 / Centipedegras |
研究概要 |
道路、河川及び水田畦畔等の法面を研究対象とし、これら法面の強度と管理コストを視野に入れながら、最適な法面植生を構築するための基礎的知見を得ることを目的に被覆植物の引っ張り強度と根系の関係を調べた。具体的には、Kentucky bleugrass(cv. Touch-down)、Tall fescue(cv. Common)、Creeping red fescue(cv. Pennlawn)、Perennial ryegrass(cv. Manhattan III)、Orchardgrass(cv. Common)、Red canarygrass(cv. Common)、Centipedegrass(cv. Common)、Bahiagrass(cv. Pennsacola)及びWeeping lovegrass(cv. Common)の9種類のイネ科被覆植物を用いて、根箱、円筒カラム、野外圃場試験を行った。その結果、土壌保持力に良く対応する引っ張り強度と根長及び土壌中の根の分布(根の深さ指数)との間に高い正の相関関係が存在することが明らかになった。しかし、供試した9種類のイネ科被覆植物の中で最も高い引っ張り強度を示したCentipedegrassの根長はBahiagrassとWeeping lovegrassの根長よりも短かったことから、根長や根系分布以外にも匍匐節からの発根様式などの根の形態的な要因が引っ張り強度に深く関与していることが示唆された。従って、法面植生の最適化を進める場合、被覆植物の根系構造とともに発根様式を含んだ土壌の被覆形態が重要であると考えらる。また、本研究に供試したイネ科植物の中では、Centipedegrasが法面被覆植物として最も優れていることが明らかになったが、Centipedegrasの初期成長はPerennial ryegrassやfescue類よりも遅く、植生形成の際の雑草害が実際場面への導入に際して重大な問題となりうることから、播種量、播種時期、混播、除草剤利用などを含めて植生を速やかに形成するための技術の確立が今後の課題と考えられる。
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