研究概要 |
1)Fusarium oxysporumのcDNAのクローン化 宿主体内で発現するFusarium oxysporum遺伝子のcDNAをクローン化するための実験を行った。F.oxysporumを接種したダイコン幼苗からpoly(A)^+RNAを回収し,cDNAを合成した。これを鋳型にして,ふたつの異なる方法(RNAディファレンシャルディスプレイおよびサプレッションサブトラクティブハイブリダイゼーション)によって,接種した宿主で特異的に発現しているmRNA(cDNA)をクローン化した。得られたcDNAクローンがF.oxysporumの遺伝子由来であることをDNAドットブロット解析で確認した。これまでに,F.oxysporum由来のcDNAが5個得られた。 2)Fusarium oxysporumの形質転換 F.oxysporumの相同組み換えによる遺伝子破壊法についてもモデル実験を開始した。モデル遺伝子としてF.oxysporumのniaD遺伝子を選び,プラスミドにクローン化した。この遺伝子のSalI部位に,hph(ハイグロマイシン耐性遺伝子)を挿入した。このベクターを用いてF.oxysporumの形質転換を行った結果,10^5受容細胞あたり1個の形質転換体が得られた。
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