研究課題/領域番号 |
11660135
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
林学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
野村 睦 北海道大学, 北方生物圏フィールド科学センター, 助手 (20271629)
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研究分担者 |
柴田 英昭 北海道大学, 北方生物圏フィールド科学センター, 助教授 (70281798)
笹 賀一郎 北海道大学, 北方生物圏フィールド科学センター, 教授 (70125318)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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キーワード | 北方森林流域 / 河川水質 / 水溶性有機物 / 無機イオン / 水溶性有機無機複合体 |
研究概要 |
森林流域内で生成する水溶性有機物は、強い酸緩衝能力を持つとともに、土壌中の金属と有機・無機複合体を形成し河川水中に流出する。この有機-無機複合体は海藻の栄養分である鉄を含み、森林から沿岸までのエコシステムを連続的に考察する場合の重要因子である。本研究では北海道北部の森林地域を対象に、山地原頭部流域における水溶性有機物の生成状況と各種の有機-無機イオンや重金属の動態、および河川を移動する過程での溶存物質の動態に焦点を当て、水文学的調査も重ね、試験流域による定点観測と大河川を対象とした移動観測を実施した。 積雪寒冷地である対象地域の森林の流域では、融雪増水期-夏期渇水期-秋季増水期-冬期渇水期といった流量の季節変動が見られる。今回の調査では、森林から生態系に必要なFeが有機・無機複合体として河川に供給されていることが明確になった。しかし、融雪期における硝酸イオン・硫酸イオンのフラッシュアウト、秋雨期のAl有機コロイドの溶出など、環境面にはマイナスである現象も見られた。 富栄養化の原因となる硝酸イオンが冬期に森林土壌中に蓄積されやすいこともこの研究で確認した大きな特徴である。これは積雪のため土壌中の微生物の活動が保護されるためである。また、森林伐採・掻き起こしなどの施業が土壌の温度条件を改変し、微生物活動に影響し、硝酸化成増加をもたらす可能性、ひいては下流域にも環境変化を引き起こす可能性も示した。
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