・リモートセンシングデータの検討 緑地環境区分に使用する人口データは5年ごとに行われる国勢調査の結果であるが、この調査年度に同期して取得された衛星データで、1kmメッシュ(3次メッシュ)の森林と農地の土地利用率の推定に用いることのできる衛星リモートセンシングデータとしては、現時点ではランドサットTMしかないことがわかった。そこで、近畿地方をテストサイトとし、国勢調査の行われた平成2年度分として1989-90年、平成7年度分として1995-96年に取得されたランドサットTMデータを用いることにした。30mメッシュの1989/90年のTMデータを土地被覆区分した結果を3次メッシュサイズで集計し、ほぼ同時期までに作成された国土数値情報の森林・農地面積率と比較したところ、全体的な傾向としておよそ合致する結果を得られたので、同様の手法で1995/96年のTMデータを分類した後3次メッシュに集計し、平成7年国勢調査の人口密度を用いて緑地環境区分を行った。 これにより、定期的な情報更新が行われていない国土数値情報由来の農地・森林面積率を用いなくても、衛星リモートセンシングデータおよび定期的に行われる国勢調査結果を利用して、本手法が定期的に適用可能であることがわかった。 ・「環境区分手法」のとりまとめ 本研究で開発した緑地環境区分手法について、(1)手法、(2)使用データ、(3)解析手順、(4)結果の解釈のとりまとめを行った。
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