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2001 年度 実績報告書

海岸砂地における松枯れ被害跡地への広葉樹導入に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 11660150
研究機関鳥取大学

研究代表者

山中 典和  鳥取大学, 乾燥地研究センター, 助教授 (20202385)

キーワードクロマツ林 / 松枯れ / 海岸林 / タブノキ / シイノキ / 埋砂耐性
研究概要

平成13年度は以下の調査を行うとともに、3年間のとりまとめを行った。
1.海岸砂地クロマツ林への広葉樹の導入調査
平成11、12年度における実験の結果として、マツ枯れ被害林でのギャップ地において、植栽されたスダジイとタブノキの枯死が多く、その原因は主に土壌の乾燥に在ることが考えられた。またスダジイとタブノキを比較するとスダジイで生存率が低いことが明らかとなった。本年度は鳥取大学乾燥地研究センター内のグロースチャンバーを用い、急性の乾燥ストレスに対するスダジイとタブノキの生理生態的反応に主眼をおいた調査を行った。ポットに植栽したスダジイとタブノキで、灌水を停止した後のポットの水分状態変化を比較すると、タブノキよりもスダジイで土壌含水率の低下が激しく、スダジイの水消費が大きいことが示唆された。湿潤条件下での光合成速度はタブノキが大きく、蒸散はスダジイが大きかった。これによりタブノキに比較してスダジイの方が水利用効率が小さいことが明らかになった。
2.樹木苗木の埋砂耐性に関する調査
乾燥地研究センターの砂丘圃場に試験区を設け、完全埋砂区、2/3埋砂区、対照区の3段階の処理を行い、クロマツ、スダジイ、タブノキ苗木の生存課程を調べた。いずれの調査区においてもクロマツは最も生存率が高く、完全に埋没させた状態でも処理開始3ヶ月後に約半分の生存が認められた。これに対し、スダジイやタブノキは埋砂に対する耐性は弱く、特にスダジイにおいて大きな柿死率が見られた。完全埋砂区ではスダジイが枯死の開始も速度も速い結果を得た。タブノキはクロマツに比べると埋砂に対する抵抗性は弱いが、2/3の埋砂では枯死が少ないことも認められた。

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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