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1999 年度 実績報告書

絶滅危惧種ハナガガシの成立環境および繁殖特性の解明と保全法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 11660154
研究機関宮崎大学

研究代表者

伊藤 哲  宮崎大学, 農学部, 助教授 (00231150)

研究分担者 高木 正博  宮崎大学, 農学部, 助手 (70315357)
高田 克彦  九州大学, 農学部, 助手 (50264099)
野上 寛五郎  宮崎大学, 農学部, 教授 (10038242)
キーワード微地形 / 下部谷壁斜面 / ハナガガシ / 年輪解析
研究概要

地形特性とハナガガシの出現頻度が異なる3集水域(C1,C2およびC3)において微地形の構成率とハナガガシの個体群構造および成長を調査し、集水域の地形特性がハナガガシ個体群の構造と動態に及ぼす影響を解析した。
流路分岐の多いC1では頂部斜面の比率が低かった。分岐の少ないC2およびC3のうち、流路の蛇行するC2では上部・下部谷壁斜面が少なく、蛇行の緩いC3では上部・下部谷壁斜面が多かった。ハナガガシ(DBH≧5cm)の成立密度はC1で最も低くC3で最も高かった。個体密度は、いずれの集水域でも頂部斜面でコンスタントに低く下部谷壁斜面で高かった。上部谷壁斜面では個体の密度が大きくばらつき、C1で低くC3で高かった。この結果から、集水域ごとの個体密度の違いには、微地形の構成比率よりも上部谷壁斜面での成立本数の変異が影響していることが示唆された。また、頂部および下部谷壁斜面は集水域の特性に関わらずハナガガシの存在を規定していること、および上部谷壁斜面は集水域によってハナガガシの成立に異なる影響を与えることが推察された。
年輪解析の結果は、いずれの集水域・微地形面でも多くの個体が伐採後に一斉更新していることを示していた。また、直径成長速度は下部谷壁斜面で最も大きく、上部谷壁斜面、頂部斜面の順に低かった。このことから、二次林におけるハナガガシのサイズ分布の違いは、一斉更新後の後継樹の発生のみならず、斜面による成長速度の差に強く依存すると推測された。

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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