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2001 年度 実績報告書

絶滅危惧種ハナガガシの成立環境および繁殖特性の解明と保全法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 11660154
研究機関宮崎大学

研究代表者

伊藤 哲  宮崎大学, 農学部, 助教授 (00231150)

研究分担者 高田 克彦  秋田県立大学, 木材高度加工研究所, 助教授 (50264099)
高木 正博  宮崎大学, 農学部, 助手 (70315357)
野上 寛五郎  宮崎大学, 農学部, 教授 (10038242)
キーワードハナガガシ / ハビタット / 植物社会 / 多変量解析
研究概要

ハナガガシの植生学的な位置づけとハビタット特性を明らかにする目的で、ハナガガシおよび他の常緑カシ6種が出現する植生資料の解析を行った。7種のカシ類が出現する林分の植生資料(209地点)の高木層と亜高木層の植生を解析した結果、カシ類7種は低標高帯(400m以下)に多く出現する3種(ハナガガシ、イチイガシおよびアラカシ)と高標高帯(400m〜1200m)に多く出現する4種(アカガシ、ウラジロガシ、シラカシ、ツクバネガシ)の2つに分けられ、ハナガガシの分布がほぼ標高350m以下の低地に限られることが明らかとなった。低標高帯の植生資料(77地点)をTWINSPANおよびDCAにより分類・序列した結果、植物社会学的にはこれまで記載されていた暖温帯上部のアカガシ-シラカシ群団ではなく、イズセンリョウ-スダジイ群団内のスダジイ-ミミズバイ群集イチイガシ亜群集の構成種として位置づけられたられた。
ハナガガシが集中的に分布する宮崎県高岡町の大淀川水系の3次・4次谷渓岸の12地点において、植生調査および立地環境調査を行ないCCAにより分析した。その結果、イチイガシは土壌が深く水分条件の良い緩斜面で優占し、アラカシは急傾斜で土壌が浅く露岩率の高い場所で高い優占度を示した。ハナガガシはイチイガシとアラカシの中間的な立地での優占が認められた。
九州東部の照葉樹林3カ所5林分で、約150個体のハナガガシの葉サンプルを採取した。現在、同個体群の遺伝的多様性および地域的な分離度を評価するために、遺伝子の抽出およびマーカーの検索を行っている。

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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