研究概要 |
本年度の研究実績の概要は以下のとおりである。 1.アシル基転移酵素の調製 試料として用いる桐葉に、アクテオシド等のカフェー酸糖エステル類の含有量を調べることにより、本酵素の存在可能性を検討した。アクテオシドの含有量は新鮮葉に対して0.6%(対乾燥葉、2.1%)であったことから、酵素抽出試料として適当と判断した。 粗酵素の抽出は、葉に含まれている多量のポリフェノールの除去に Polyclar SB-100 および Dowex 1-X2を用いて行い、次に塩析と脱塩後、粗酵素液を得た。現在、各種クロマトグラフィーを用いて精製を検討中である。 2.目標分子の一つのトメントシドA中間体、2-oxo-2-(3',4'-dihydroxyphenyl)ethyl-O-α-rhamnopyranosyl-(1→3)-β-D-glucopyranosideの合成にほぼ成功した。これはアシル基授与体となるものである。
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