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2001 年度 実績報告書

クラゲ刺胞由来タンパク毒の化学的性状および作用機序の解明

研究課題

研究課題/領域番号 11660210
研究機関東京水産大学

研究代表者

永井 宏史  東京水産大学, 水産学部, 助教授 (50291026)

研究分担者 久保田 信  京都大学, 理学部, 助教授 (50153333)
キーワードハブクラゲ / ミズクラゲ / タンパク質毒素 / 刺胞 / 溶血
研究概要

猛毒で知られるハブクラゲの刺胞から粗毒素液を抽出し、SDS-PAGE(ポリアクリルアミド電気泳動)に供した。その結果、以前アミノ酸一次配列を明らかにしたハブクラゲの主要毒素CqTX-A以外にも、刺胞内に大量に含有されるいくつかのタンパク質の存在が明らかとなった。それらを、各々PVDF膜に転写後、N末端アミノ酸配列の解析を行った。CqTX-Aと極めて相同性の高いN末端を有する3種類以上のタンパク質の存在が確認された。これらはすべてCqTX-Aよりも分子量が小さかった。しかしN末端アミノ酸配列がCqTX-Aと若干異なることからCqTX-Aの一部が切断されて生成したものではないことは自明である。今後、これらタンパク質の活性などの確認を行う予定である。
東京湾で2001年夏にミズクラゲの試料収集を行った。ハブクラゲに用いたのと同様の手法を使ってミズクラゲの刺胞のみを単離することに成功した。ミズクラゲ刺胞の特徴は刺胞のサイズが毒性が強いといわれる立方クラゲ類の刺胞と比較してサイズが30分の1程度と非常に小さいことであった。ミズクラゲ刺胞粗抽出物もヒツジ赤血球に対して溶血活性を示し、溶血毒素の存在が示唆された。ミズクラゲ刺胞の粗抽出物についてもSDS-PAGEを行ったところ複数のタンパク質の存在が確認された。このうち量が多く含まれていた4本のバンド(分子量3万から10万)をPVDF膜に転写後、プロテインシークエンサーによりN末端配列の解析を行った。しかし、すべてN末端がブロックされているためか配列を読むことができなかった。今後、溶血活性を指標に活性本体を単離し、その化学的性状を明らかにしていく予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Nagai, et al.: "A novel toxin from the dally box jellyfish Chivopsalmus goobrigatus"Biosci. Biotech. Biochem. 66. 97-102 (2002)

  • [文献書誌] Ukai, et al.: "Polyhydrexystaroids and Saponies of Asterino Pectinifera"Biosci. Biotech. Biochem. 66. 913-915 (2002)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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