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2000 年度 実績報告書

有機性資源の循環及び循環型農業の現状と課題に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 11660217
研究機関三重大学

研究代表者

大原 興太郎  三重大学, 生物資源学部, 教授 (70024586)

研究分担者 富岡 昌雄  滋賀県立大学, 環境科学部, 助教授 (20074081)
波夛野 豪  三重大学, 生物資源学部, 助教授 (30249370)
キーワード生物系廃弃物 / 循環利用 / 堆肥化 / 燃料化 / バイオガス / 提携 / リーダーシップ
研究概要

事業系生ゴミについて1割以上の再利用が義務付けられる本年6月食品リサイクル法の実施により、再利用の方法としては、堆肥化を目的とした技術開発が進められつつあるが、今後はさらにバイオマスの飼料化や燃料化など多様な利用のための資源化技術や再生資源の利用先が求められる。
大規模ホテルとして早くから生物系廃棄物の堆肥化に取り組んだホテルNでは、館内の厨房や結婚式場などから出る生花などの生ゴミの一次発酵装置を館内にシステム化すると共に、同じく厨房やトイレの中水を微生物発酵浄化して循環利用するシステムを構成している。特に生ゴミに異物が混入しないよう分別処理の社員への徹底によって、現在ではごくわずかの異物の混入に止まっている。
BMW(微生物・ミネラル・ウォーター)農業として注目された山形県のY牧場はもともと畜産経営として発展して来たが、牛糞の堆肥化の他に屎尿を花崗岩・軽石と曝気によって浄化し、その水を家畜の飲水にするとともに畜舎に散布することによって臭気を除去することに成功している。
バイオ式小規模集合利用型コンポスターを利用する、津市の消費者グループ「りんごの会」と白山町のH農家との提携事例の調査によれば、この共同利用システムが継続している要因として、提携先が有機農業を実践している農家であること、およびソフトなリーダーシップによる円滑なグループ運営が行われていることが確認された。
デンマークおよびスウェーデンでは高率のエネルギー税・電気税・環境税を課す一方で、再生エネルギーに対してはこれらを減免するという方法によって、風力発電、バイオガス発電、木質バイオマスによる熱生産、車両燃料用バイオガス生産など、多様な再生エネルギー生産を助長している。わが国では生物系廃物の資源化は好気性処理(コンポスト化)に偏っており、再生過程でエネルギー資源としての価値を持つバイオガスを産生し、資源循環に必要な費用を自ら稼ぎ出すことのできる嫌気性処理をもっと見直すべきである。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 林田邦弘: "生物系廃棄物循環利用の現状と課題"農林業問題研究. 141号(印刷中). (2001)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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