本年度は、主に基本資料の収集と既存研究の整理に費やした。 本研究で使用する基本資料は、(1)『帝国農会報』、(2)『各府県農会報』(3)各種団体の実施した当該期調査資料、(4)在地資料の4つであるが、(1)『帝国農会報』については関連部分の複写を終了した。(2)『各府県農会報』については、その量が膨大であり、現時点では滋賀県分をほぼ終了したに留まっている。(3)については主に京大農学研究科図書館及び同生物資源経済学専攻司書室所蔵資料の整理と複写をすすめるとともに、幾多の古書資料の購入を行った。(4)は今のところ宮城・群馬・香川・島根・京都・滋賀・兵庫など、できるだけ広く網をかけている。本年中に絞り込むことにしたい。なお、(5)アメリカ占領軍関係資料の閲覧については、今年は検討できなかった。次年度の課題としたい。 わが国の戦時体制農業論と総力戦体制論を中心とする研究史整理をすすめてきたが、これまでに基本文献はほぼ渉猟し終え、主要論点についてもある程度確認し得た。現在は、代表的な業績についてやや詳しい抜書きを行っており、主要学説相互の事実認識と説明論理の違いを細部にわたり比較検討することを試みている。 なお、以上の取り組みを踏まえて、戦時日本農業に関する三つの研究会に参加(うち一つは主催)し、研究報告と討議を行った。
|