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1999 年度 実績報告書

乳用牛の暑熱適応に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 11660267
研究機関東京農工大学

研究代表者

菅野 茂  東京農工大学, 農学部, 教授 (70111482)

研究分担者 竹村 勇司  東京農工大学, 農学部, 助手 (80197334)
鎌田 寿彦  東京農工大学, 農学部, 助教授 (70015121)
キーワード乳用牛 / 育成牛 / 暑熱生理反応 / 直腸温 / 呼吸数 / 心拍数 / 自立神経機能 / 3-メチルヒスチジン
研究概要

今年度は、ホルスタイン種(H)とホルスタイン種と黒毛和種の一代雑種(F1)の暑熱に対する生理反応の違いを明らかにするための実験を行った。本学の附属農場に設置された環境制御質にHとF1の育成牛4頭(8か月齢、平均体重150kg)を収容し、適温(20℃)条件で3日間飼育したのち、高温(30℃)条件に換えて、2日間飼育した。この間、毎日11時の給餌をはさんで直腸温、呼吸数および心電図を8時間にわたり連続記録するとともに、給餌前と給餌3時間後の2回、血液と胃液を採取して分析に供した。また、心電図の記録から心拍変動解析を行い、非侵襲的に自立神経機能を評価することも試みた。
得られた主な結果はつぎのようであった。(1)直腸温はH,F1ともに高温条件下で上昇し、その変化の度合いはHの方が大きかった。(2)心拍数はH,F1ともに給餌後増加し、その変化の度合いはF1では適温と高温条件でおおむね同程度であったのに対して、Hは高温条件のほうが小さかった。(3)呼吸数は高温条件下でH,F1ともに著しく増加した。しかし、高温2日目には、F1の増加は持続したのに対して、Hでは減少に転じた。(4)自律神経機能はH,F1ともに給餌後交感神経緊張状態に移行することが明らかとなったが,高温影響については方法論上の問題から今後の課題として残された。(5)血液性状面の代表的な変化として、高温条件下では血漿中3-メチルヒスチジン濃度の上昇が、Hでとくに著しいことが明らかとなった。
以上のことから、HとF1では暑熱の影響の受け方が異なり、F1の方が耐暑性に優れていると推察された。

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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