研究課題/領域番号 |
11660274
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研究機関 | 東京農業大学 |
研究代表者 |
増子 孝義 東京農業大学, 生物産業学部, 教授 (50123063)
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研究分担者 |
花田 正明 帯広畜産大学, 畜産学部, 助手 (70250537)
岡本 明治 帯広畜産大学, 畜産学部, 教授 (10003146)
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キーワード | 牧草サイレージ / 発酵品質 / 添加物 / 採食量 / 消化率 / 栄養価 / 乳生産量 / 乳成分 |
研究概要 |
平成11年度の実験は、申請書に記載した研究実施計画通り、東京農業大学と帯広畜産大学で実施した。 1.東京農業大学では水分74%に予乾したチモシーとアカクローバの混播1番草を供試し、無添加、ギ酸添加、乳酸菌製剤添加および乳酸菌製剤+酸素剤添加サイレージを調製した。給与試験にはヒツジ4頭を供試し、4×4のラテン方格法で消化試験と採食試験を実施した。その結果、サイレージの発酵品質は、無添加区が3添加区よりもVスコアーが低く劣質であった。添加区のうち、ギ酸添加区のVスコアーが最も高かった。サイレージの化学成分では、ギ酸添加区の可溶性糖類と可溶無窒素物(NFE)含量が他の処理区よりも有意(p<0.01)に高かった。乾物、粗蛋白質、エネルギーの消化率は処理区間に有意差がみられなかったが、NFE消化率は無添加区が最も低く、ギ酸添加区が最も高く、処理区間に有意差(p<0.01)がみられた。TDNとDE含量は、無添加区が3添加区よりも低かった。サイレージの乾物摂取量、体重およびメタボリックボディサイズに対する乾物摂取量の割合ともに、乳酸菌製剤添加区が他の処理区よりも高く、乳酸菌製剤+酸素剤添加区が低い傾向があった。TDNとDE摂取量は、乳酸菌製剤添加区とギ酸添加区が無添加区および乳酸菌製剤+酸素剤添加区よりも高い傾向があった。 2.帯広畜産大学では水分77%に予乾したチモシー、オーチャドグラス、ラジノクローバおよびアカクローバ混播1番草を供試し、無添加と乳酸菌製剤添加サイレージを調製した。24頭のホルスタイン種泌乳牛を3試験期に割り当て、反転法で泌乳試験を実施した。なお、サイレージは濃厚飼料と混合し、TMRとして給与した。その結果、サイレージの発酵品質は無添加区と乳酸菌製剤添加区ともに良質であった。乾物摂取量は両処理区間に差がみられなかった。乳生産量と日増体重はともに乳酸菌製剤添加区が高い傾向がみられたが、有意差(p<0.05)は認められなかった。乳成分には両処理区間に差がみられなかった。
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