研究課題
1.オーエスキー病ウイルスの転写調節因子であるIE180をテトラサイクリン制御プロモーターで発現させるトランスジェニックマウスを5系統作製した。このうち3系統のマウスで歩様異常が認められた。2.オーエスキー病ウイルスEP0 ORFの上流213bpを含むEP0遺伝子の下流にSV40のpolyAシグナル配列を挿入した遺伝子をマウスの受精卵前核に注入し、5匹のEP0遺伝子導入マウスを作製した。EP0遺伝子の発現は、トランスジェニックマウスの全身の組織で確認され、EP0 ORFの上流213bpの塩基配列は、in vitroでの結果と同様in vivoにおいてもEP0遺伝子を発現できることが示された。3.オーエスキー病ウイルスEP0のdominant-negative mutantを発現する細胞株を樹立し、この細胞株を用いて、dominant-negative mutantがウイルスmRNAの翻訳を阻害することを明らかにした。4.マウスセロトニン受容体遺伝子、GFAP遺伝子およびオーエスキー病ウイルス前初期遺伝子プロモーターで駆動するボルナ病ウイルスp24遺伝子導入マウスの作製した。脳内におけるp24蛋白質の発現は、いずれのプロモーターを用いたトランスジェニックマウスにおいても認められた。神経症状を呈したマウスでは、その発現が神経網において巣状性に認められた。また、すべてのトランスジェニックマウスでその脳内における神経栄養因子BDNFの顕著な減少が認められた。5.GFAP遺伝子プロモーターで駆動するボルナ病ウイルスp40遺伝子導入マウスを5系統作製した。
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