研究課題/領域番号 |
11660296
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
森本 将弘 山口大学, 農学部, 助手 (30274187)
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研究分担者 |
木曽 康郎 山口大学, 農学部, 教授 (10142374)
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キーワード | Th1(Tヘルパー1) / Th2(Tヘルパー2) / 杯細胞 / マスト細胞 / 好酸球 / LDV感染 / マクロファージ / エフェクター細胞 |
研究概要 |
LDV感染モデル群と正常対照群を用いて、NB感染後経時的に以下の項目について検討した。 1)肺、および小腸での寄生虫数を感染期間に経時的に実体顕微鏡下で雌雄ならびに幼虫に分類して測定を行った。その結果、幼虫の移行部位である肺では、寄生虫数に両群に差はなく、成虫の寄生部位である小腸において、LDV感染群では雌雄とも感染数が有意に高い値を示した。このことから肺に至る迄のマクロファージ防御機構にLDV感染によるTh2サブタイプ免疫エフェクター機構の抑制は影響しないことが示唆された。 2)寄生虫感染時に増加を示す細胞である、マスト細胞、杯細胞の数を、経時的に測定し、エフェクター細胞としての可能性について検討した。その結果、マスト細胞、杯細胞、好酸球の増加がLDV感染群では抑制されているものの、マスト細胞、好酸球の増加は寄生虫の排除後に増加が認められ、これらの細胞が直接寄生虫の排除に関係しているとは考えにくい。一方、杯細胞の増加は寄生虫の排除の時期に一致しており、かつLDV感染群ではその数は有意に抑制されていたことより、杯細胞が直接のエフェクター細胞であることが示唆された。
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