インスリン非依存性糖尿病ラットOLETFおよび、遺伝的に近縁で糖尿病を発症しないコントロールラットLETOにエンドトキシンの一種であるLPSを単独投与した場合、肝臓の障害マーカーである血中GPT、GOT、および炎症性サイトカインであるTNF-α濃度およびIL1-β濃度がLETOよりOLETFで顕著に高い値を示した。さらに、肝Kupffer細胞の機能阻害薬であるGadlinium chlorideの前処置により、OLETFでみられたLPS投与後の血中GPT、GOTの上昇、TNF-α濃度およびIL1-β濃度の上昇がLETOのレベルにまで抑制された。また、OLETFではLETOに比べて肝Kupffer細胞数が有意に増加していた。したがって、糖尿病の病態では、Kupffer細胞は機能的に亢進しており、エンドトキシン刺激により正常状態より肝障害を惹起しやすいものと推察された。 この仮説を検証するため、肝臓灌流系を用いてZymosanによりKupffer細胞を刺激し肝グリコーゲン分解を引き起こすとLETOよりOLETFで肝臓からのグルコース放出が多いことから、糖尿病時にはKupffer細胞が活性化しており、これが糖尿病の病態における易感染性に関係していると考えられる。
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