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2000 年度 実績報告書

発がんプロモーション時期に特異的に発現する遺伝子の解析

研究課題

研究課題/領域番号 11660319
研究機関国立医薬品食品衛生研究所

研究代表者

渋谷 淳  国立医薬品食品衛生研究所, 病理部, 室長 (20311392)

研究分担者 畝山 智香子  国立医薬品食品衛生研究所, 病理部, 主任研究官 (30206817)
西川 秋佳  国立医薬品食品衛生研究所, 病理部, 室長 (30164544)
キーワード発がん / プロモーション / cDNA subtraction / 遺伝子発現 / 肝臓 / phenobarbital
研究概要

本研究では発がんプロモーション時期に特異的な発現遺伝子の同定を目的として、ラット肝二段階発癌モデルを利用して、プロモーション時期に600ppmのphenobarbital(PB)を10日間飲水投与した時に発現上昇する遺伝子群を単離し、プロモーション過程で恒常的に発現上昇する遺伝子をNorthern blotスクリーニングにより選別した。具体的にはcDNA subtraction法により単離した遺伝子を、肝中期発がん性試験法を用いて、PBの他、ethinylestradiol,butylated hydroxytolueneを各々1,3000ppm混餌投与した8週目のラット肝組織と、PBでプロモートされた肝細胞癌での発現を指標としてスクリーニングした。その結果、67遺伝子が単離され、12遺伝子が選別された。その内、2つの未知遺伝子の他、発がんとの関与が示唆されている数種の遺伝子が得られたが、特に強い発現を示したapolipoprotein A4,nuclear receptor binding factor-2,CD81,GST-μ2,DOC-1R,hypothetical protein,mlrq-like proteinは発がんプロモーション指標として有用であると考えられた。また、これらの多くは無処置動物の肝臓で構成的に発現しており、イニシエーション処置によりG_1-S停止に陥った肝細胞での発現抑制がプロモーション過程で解かれたものと解釈された。更にこれらについて各種の非遺伝子傷害性肝発がん物質を単独で投与したラットでの発現解析を行ったところ、growth suppressorであるDOC-1に近似した遺伝子DOC-1Rが発現抑制を受けることを見出した。ラットDOC-1Rをクローニングした結果CpG islandを翻訳領域に持つことが明らかとなり、CpG islandのmethylationに起因する転写抑制機序が示唆され、そのmethylation解析とともにDOC-1との発現比較を進めている。

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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