研究概要 |
減少しつつある里山や人里の植物を現地で保護できるよう取り組むことは重要であり、それに取り組む一方で、取り返しがつかなくなる前に、そこの植物の種子を収集し、生存状態で保存し、研究や自然の復元などに役立てることを目的にこの研究を行った。 この期間中に収集できた都道府県は14にのぼり、平成13年4月以降に採集した種子及び標本は155科1,089種、1,844点であった。 現在収蔵しているさく葉標本や種子の科、種、点数を挙げると、さく葉標本は250科5,734種49,957点、種子は221科4,352種25,456点、冷凍保存種子は192科2,598種11,294点、里山植物の種子112科580種4,116点、人里植物の種子103科895種13,669点である。インターネットのホームベージ(http://www.rib.okayama-u.ac.jp/wild/index.sjis.html)に種子の収集状況や面像を公開している。 この期間中には141件の種子を希望者に提供した。年々増加しており、共同研究などに発展している。 日本に自生あるいは帰化している植物の中で里山の植物と呼べる種として129科784種を数えた。うち109科541種2,316点の生存種子が収集できている。レッドリスト掲載種は14科19種であった。 人里に生育している種類は約119科1,050種と算定された。うち97科848種6,604点の生存種子が収集できている。レッドリストに掲載されている種類が21科30種あり、里山よりも種類数が多かった。
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