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1999 年度 実績報告書

消化管再構築の分子機構;上皮・結合組織相互作用に関する遺伝子の解析

研究課題

研究課題/領域番号 11670017
研究機関獨協医科大学

研究代表者

岡 敦子  獨協医科大学, 医学部, 助教授 (50175254)

キーワード消化管 / 器官再構築 / 組織間相互作用 / in situハイブリダイゼーション / 甲状腺ホルモン応答遺伝子 / 幹細胞 / ソニックへッジホッグ / 骨形成蛋白質
研究概要

変態期の両生類の消化管では、甲状腺ホルモン(TH)を引き金として一連の上皮・結合組織相互作用が生じる結果、幹細胞から哺乳類消化管に類似の上皮が新たに形成されていく。本研究では、近年アフリカツメガエル(Xenopus Laevis)の小腸で数多くクローニングされたTH応答遺伝子の発現カスケードを解析することによって、哺乳類に共通の消化管再構築機構の分子レベルでの解明を目指している。これまでに、in situハイブリダイゼーションと免疫組織化学的手法を用い、各TH応答遺伝子の発現様式と上皮紬胞の形態的変化との時間・空間的な関連性について解析を行った,その結果、細胞外基質を変性させる酵素の1つであるストロムライシン-3(ST3)遺伝子の発現が幼生型上皮細胞のアポトーシスに、初期発生でのパターン形成を制御することが知られている分泌蛋白質ソニックへッジホッグ(Shh)と細胞増殖因子TGF-βファミリーの1つである骨形成蛋白質-4(BMP-4)遺伝子の発現が上皮幹細胞の活発な増殖と分化の過程に、密接な関連があることを示す知見を得た。さらに、ST3とBMP-4遺伝子は結合組織特異的に、Shh遺伝子は上皮特異的に一過性に発現したことから、これらの遺伝子は消化管再構築過程での上皮・結合組織相互作用に中心的な役割を果たしていると予想される。今後、我々が既に開発した生体外培養系を使って、これらの遺伝子産物の阻害実験や強制発現等を行い、各遺伝子の消化管再形成に果たす機能について実験的に検証して行く予定である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Damjanovski,S.,Ishizuya-Oka,A.,Shi,Y.-B.: "Spatial and temporal regulation of collagenase-3,-4,and stromelysin-3 implications distinct functions in apoptosis and tissue remodeling during frog metamorphosis"Cell Res.. 9. 91-105 (1999)

  • [文献書誌] 岡敦子、Yun-BoShi: "変態に伴う消化管再構築の分子機構:甲状腺ホルモン応答遺伝子を用いた解析"蛋白質核酸酵素. 44. 102-110 (1999)

  • [文献書誌] 岡敦子: "小腸上皮の幹細胞を制御する因子"実験医学. 36. 1424-1432 (1999)

  • [文献書誌] Sachs,L.M.,Damjanovski,S.,Jones,P.L.,Li,O.,Amano,T.,Ueda,S,Shi,Y.-B.,Ishizuya-Oka,A.: "Dual functions of thyroid homone receptors : during Xenopus development"Comp.Biochem.Physiol.,Part B,Biochem Mol.Biol..

  • [文献書誌] 岡敦子: "消化管の組織発生"消化器内視鏡. 12(発表予定). (2000)

  • [文献書誌] Shi,Y.-B.,Ishizuya-Oka A.: "Thyroid Homone Regulation of Apoptotic Tissue Remodeling : Implications from Molecular Analysis of Amphibian Metamorphosis"Prog.Nucleic Acid Res.Mol.Biol.. (発表予定). (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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