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1999 年度 実績報告書

ニューロン、グリア細胞、腎尿細管細胞におけるATP感受性K^+チャネルの発現調節

研究課題

研究課題/領域番号 11670022
研究機関秋田大学

研究代表者

阿部 寛  秋田大学, 医学部, 教授 (40151104)

研究分担者 関口 雅樹  東海大学, 医学部, 講師 (50163100)
山崎 正博  秋田大学, 医学部, 助教授 (70004603)
河原 克雅  北里大学, 医学部, 教授 (70134525)
石澤 章光  秋田大学, 医学部, 助手 (40134085)
田中 理  東海大学, 医学部, 講師 (80207076)
キーワードATP感受性K^+チャネル / Kir6.1 / ミトコンドリア / ニューロン / グリア細胞 / 免疫組織化学 / インサイト・ハイブリダイゼーション
研究概要

内向き整流性K^+チャネルのサプファミリーの一つである、ATP感受性K^+チャネル(以下K_<ATP>)のラット脳におけるmRNAと蛋白の局在を、インサイトハイブリダイゼーション法と免疫組織化学により検索した。このサブファミリーにはKir6.1とKir6.2の2つの分子が知られている。成獣ラットを灌流固定し一部は未固定で凍結切片を作成し、抗Kir6.1抗体を用いてABC法により染色を行なった。このチャネル蛋白は種々の神経細胞、神経核に広く存在した。前嗅核、脳幹の諸核たとえば赤核、動眼神経核、三叉神経中脳路核、蝸牛神経核、下オリーブ核、顔面神経核などで中等度から強度の発現が見られた。松果体や脈絡叢でも強い陽性像を示した。小脳ではプルキンエ細胞、小脳核、小型のニューロンが陽性であったが、顆粒細胞における発現は明白ではなかった。大脳では海馬錐体細胞、歯状回顆粒細胞に発現がみられ、新皮質の各層に発現していたが、V〜VI層がやや強かった。脳全体として殆どの神経細胞に陽性であった。さらに詳細に観察すると脳梁の小型細胞、および小脳白質の小型の細胞も陽性であり、ニューロンのみならずグリア細胞も陽性であると考えられた。免疫活性はいずれも顆粒状の陽性像を示し、免疫電顕法で観察するとミトコンドリアが陽性であり、脳においても細胞の基本的な機能に関わるものと考えられた。mRNAの発現も広範な局在であり、免疫組織化学法の所見が確認された。またダリア細胞の免疫活性もインサイトハイブリダイゼーションにより確認され、グリア細胞にもK_<ATP>チャネルが存在することがはじめて証明された。さらに免疫二重染色により小脳白質と脳梁においてグリア細胞のうちオリゴデンドロサイトとアストロサイトに陽性であることが観察された。Kir6.2に関しても同様の所見が得られた。今後K_<ATP>の調節機構、特にSURとの共存の観点、脳の障害時の動態の観点から追究したい。(抗体は千葉大学大学院医学研究科清野 進教授の好意による。)

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Ming Zhou: "Localization of the ATP sensitive pottassium channel subunits in the glial cells of the rat"解剖学雑誌. 74・1. 55 (1999)

  • [文献書誌] Tomoko Inoue: "Localization of the ATP sensitive K^+ channel (Kir6.1/uK_<ATP>-1) in the submandibular gland of the rat"解剖学雑誌. 74・1. 118 (1999)

  • [文献書誌] Ming Zhou: "Localization of the ATP-sensitive pottassium channel subunit (Kir6.1/uK_<ATP>-1) in rat brain"Molecular Brain Research. 74. 15-25 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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