研究課題/領域番号 |
11670061
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研究機関 | 福井医科大学 |
研究代表者 |
本田 和正 福井医科大学, 医学部, 助教授 (50143946)
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研究分担者 |
成田 和巳 福井医科大学, 医学部, 助手 (80270958)
村田 拓也 福井医科大学, 医学部, 助手 (70281186)
樋口 隆 福井医科大学, 医学部, 教授 (70106326)
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キーワード | 射乳反射 / オキシトシン細胞 / バゾプレッシン細胞 / 視索上核 / 背内側核 / 視床下部 / ラット |
研究概要 |
本年度はin vivoにおける細胞外記録による解析を実施した。 1 視索上核オキシトシン細胞の背内側核刺激への応答 ウレタン麻酔下の授乳期ラットを用い、視索上核の単一ニューロン活動を記録した。下垂体後葉の電気刺激に対する逆行性興奮の有無と、射乳反射時のバースト状発火の有無によってオキシトシン(OT)およびバゾプレッシン細胞(VAP)を同定した。背内側核の電気刺激に対する応答を刺激前後時間ヒストグラムによって解析し、両側背内側核からの入力の有無を調べた。20匹のラットからオキシトシン細胞を52個、バゾプレッシン細胞を17個記録した。背内側核電気刺激に対する応答の内訳は以下のとおりである;両側背内側核刺激で興奮又は抑制後興奮(OT:26例、VAP:4例)、同側で興奮又は抑制後興奮反対側で無効(OT:11、VAP:5)、両側とも抑制(OT:3、VAP:4)、同側で抑制反対側で興奮(OT:3)、同側で無効反対側で興奮(OT:1、VAP:1)、両側とも無効(OT:8、VAP:3)。更に12個のOT細胞について10〜50Hzの頻度で背内側核を刺激すると7例で両側の背内側核刺激で発火頻度の亢進が認められ、残り5例では同側刺激で発火頻が低下し反対側刺激は無効であった。 2 背内側核ニューロン活動の記録とオキシトシン細胞への出力の解析 上記1と同様の動物を用い、一側の背内側核の単一ニューロン活動を記録して、このニューロンが両側の視索上核に投射しているか否かを解析した。6匹のラットにおいて同側の視索上核に投射している17個の背内側核ニューロンが記録できた。このうち2個は反対側の視索上核にも投射しており、射乳反射時に発火頻度の低下を認めた。同側視索上核にのみ投射していたニューロンのうち9個についても射乳反射との関連を解析したが、関連を認めなかった。
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