研究概要 |
無侵襲,連続的「筋(組織)血流量測定装置」の開発として、平成11年度は以下の2項目について検討を行った。 1)レーザー・ドップラー法の応用 2)PSAIIINのヘモグロビン量(Hb vol)の出力の活用 1)は市販されているレーザー・ドップラー組織血流計を改良して、測定深度を1〜2cmまで上げて、筋血量を求めようとするものであった。しかし、この方法はレーザー光のパワーを上げるとノイズが入り、測定深度を深めることは不可能であった。 2)は我々がすでに開発したPSAIIINのヘモグロビン量(Hb vol)の出力を利用して、上腕に血圧測定用のマンシエットを巻き60mmHgに加圧してVenous Occlusion行い、その時のHb volの時間に比例して上昇する傾斜から血流量を求める方法である。この方法で得られた測定値は、従来から行われているVenous Occlusion法の値との間に極めて高い相関が認められた(r=0.99,p<0.001)。従って、2)の方法によって筋血流量の無侵襲、連続的(2・3秒に一回)測定の可能性が示唆された。しかし、本法は皮膚血流量も含まれる可能性があるため、皮膚血流量と筋血流量を分離する検討が必要となる。
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