研究課題/領域番号 |
11670077
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研究機関 | 愛知医科大学 |
研究代表者 |
松本 孝朗 愛知医科大学, 医学部, 助教授 (60199875)
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研究分担者 |
西村 直記 愛知医科大学, 医学部, 助手 (40278362)
西山 哲成 愛知医科大学, 医学部, 助手 (40257697)
菅屋 潤壹 愛知医科大学, 医学部, 教授 (50109352)
加藤 雅子 愛知医科大学, 医学部, 助手 (70308956)
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キーワード | ネコ足底発汗 / 皮膚血管拡張反応 / アセチルコリン / ピロカルピン / 脛骨神経電気刺激 / ビデオマイクロスコープ |
研究概要 |
発汗活動に伴って見られる皮膚血管拡張反応は、汗腺支配の交感神経終末からアセチルコリンと共にCGRP、VIPなどのペプチドが分泌され血管拡張を起こすと考えられている。ネコの足底部汗腺を用いてその機序を検討するため、本年度は、ネコ足底発汗モデルの確立を目指した。麻酔下のネコの足底部より、局所発汗量を換気カプセル法(自作小型カプセル)にて、皮膚血流量をLDF血流計にて測定した。覚醒ネコで見られた足底の自然発汗は麻酔により消失した。アセチルコリンやピロカルピン10^<-4>の局所投与にて投与部位に限局した発汗が誘発された。発汗量およびその持続時間は濃度依存性に増加する傾向が見られた。10^<-2>の投与では後述の全身投与の効果が現れた。ピロカルピン0.3mg/kgの全身投与により、大量の唾液分泌とともに発汗が見られた。脛骨神経のsingle pulse電気刺激により発汗が見られたが、発汗作働薬による発汗に比べ反応が小さく、より効果の大きいと考えられるtrain刺激を試みる必要がある。あらかじめピロカルピンを全身投与し軽度の発汗状態のところへ電気刺激を加えると、皮膚血管拡張様の反応をともなった明瞭な発汗増加が見られた。発汗作働薬投与や電気刺激による発汗反応の発現には体温管理が重要であった。ビデオマイクロスコープを用いた観察では、ネコ足底の約3mm^2に40から45個の汗腺が見られた。大量発汗ではほとんどの汗孔に汗滴が確認され、ネコ足底の汗腺のほとんどが能動汗腺であることが示唆された。ある汗腺群を数分にわたり観察した結果、1個の汗腺が最短約5秒の間隔で4回活動した。また、3-5個の汗腺がほぼ同時に活動する様子が見られたこと、嘔吐時にほとんどの汗腺がほぼ同時に活動したことから、麻酔時には自然発汗は停止するものの、交感神経性の中枢から汗腺への神経衝撃は完全には消失しないことが示唆された。
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