研究課題/領域番号 |
11670100
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研究機関 | 杏林大学 |
研究代表者 |
稲冨 淳 杏林大学, 医学部, 助手 (00311960)
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研究分担者 |
武田 理夫 杏林大学, 医学部, 助教授 (40255401)
金井 好克 杏林大学, 医学部, 教授 (60204533)
遠藤 仁 杏林大学, 医学部, 教授 (20101115)
金 徒慶 杏林大学, 医学部, 助手 (40327474)
細山田 真 杏林大学, 医学部, 講師 (00291659)
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キーワード | organic anion transporter1 / organic anion transporter2 / organic anion transporter3 / knockout mouse / gene targetting |
研究概要 |
生体は恒常性の維持のため、内因性代謝物、薬物や生体異物を体外に排泄する機構を有する。これらの物質の多くは有機アニオンに含まれ、腎臓及び肝臓は有機アニオンに特異的な排泄経路を備えている。我々の研究室は腎臓における有機アニオンの排泄に中心的な役割を果たすorganic anion transporter1(OAT1)、肝特異的なOAT2、脳、肝、腎に発現するOAT3を単離し、それらの輸送特性につき詳細に検討してきた。本研究の目的は我々の単離したこれらの輸送体の腎臓、肝臓、脳における役割をgene targettingの手法により明らかにすることである。 まず、既に単離しているラットOAT1、OAT2、OAT3のcDNA断片をprobeとしてマウス腎臓、肝臓から作製したcDNA libraryのscreeningを行い、マウスのOAT1、OAT2、OAT3の単離を行った。本年度は前年に引き続き、これらの輸送体の機能の詳細な検討及びNorthern hybridization法、免疫組織化学染色法による組織分布の検討を行った。これらのデータについては現在学術誌に投稿の準備中である。 マウスOAT1、OAT2、OAT3のgenomic cloneをもとにtargetting vectorを作製し、株式会社トランスジェニックの研究室との共同研究によりknockout mouseの作製を行った。致死的ではないknockout mouseが得られることが分かっているので、今後、これらのマウスを用いた、in vivo実験、病理組織学的検討により、OAT1、OAT2、OAT3の生体における役割を明らかにしていく。この際、前記のin vitro実験によって明らかにしたこれらの輸送体の特性が基礎データとなる。
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