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1999 年度 実績報告書

線虫とヒトに共通の新規Ras,RaplAエフェクター候補の機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 11670122
研究機関琉球大学

研究代表者

苅谷 研一  琉球大学, 医学部, 教授 (40263371)

キーワード線虫C.elegans / Ras / Rap1A / phospholipase C / GDP / GTP exchange factor / 遺伝子ノックアウト
研究概要

申請者らは線虫C.elegansからRas,RaplAに結合する新規phospholipase C(Ce-PLC-εと名称変更)と新規GDP/GTP exchange factor(Ce-RA-GEF)を見い出した。本研究ではこれらのヒトホモログのクローニングと機能解析、線虫分子についての遺伝学的解析を行っている。
(1)Ce-PLC-εとそのヒト、マウスホモログ(Hs-PLC-ε、Mm-PLC-ε)は全長に渡りドメイン構成が一致した(投稿中)。また、Ce-RA-GEFのヒトホモログを2種見い出し(Hs-RA-GEF-I、Hs-RA-GEF-II)、全長cDNAを得た(JBC274,37815,1999および投稿準備中)。
(2)Hs-PLC-εを培養細胞でRasやRaplAと共発現すると細胞質画分から膜画分へ移行した。
(3)Hs-RA-GEF-IのRAドメインがGTP型Rap1Aに選択的に結合すること、GEFドメインがRap1Aに対し強い活性を示すことから、Hs-RA-GEF-IはGTP型Rap1Aに結合して膜に移行し、膜上のGDP型Rap1Aに対し作用する可能性がある。実際、RAドメインを欠く変異体では、試験管内GEF活性は保たれていたが、細胞内GEF活性(細胞内Rap1AのGDP/GTP交換)は著明に減少していた。Hs-RA-GEF-IIもRap1Aに対し強い活性を示したが、両者の組織発現パターンは異なっていた。また、両者は共にcNMP結合ドメインを持つが、cAMP結合活性は認められなかった。
(4)Ce-PLC-εプロモーターにGFP cDNAを繋いだレポーター遺伝子を染色体に挿入すると、産卵孔、輸卵管に加え幼虫期から多数の神経細胞で強い発現が認められた。Mm-PLC-εもマウスの胎生期に神経細胞で発現していた(in situ hybridization 所見)。現在、Ce-PLC-ε遺伝子ノックアウト線虫で神経機能に関係する表現型を検索している。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Okada,T.,et al.: "The strenght of interaction at the Raf cystein-rich domain is a critical determinant of response of Raf to Ras family small GTPases"Mol.Cell.Biol.. 19・9. 6057-6064

  • [文献書誌] Liao,Y.,et al.: "RA-GEF,a novel Rap1A guanine nucleotide exchange factor containing a Ras/Rap1A-associating domain,is conserved between nematode and humans"J.Biol.Chem.. 274・53. 37815-37820

  • [文献書誌] Shima,F.,et al.: "Association of yease adenylyl cyclase with cyclase-associated protein CAP forms a second Ras-binding site which mediated its Ras-dependent activation"Mol.Cell.Biol.. 20・1. 26-33

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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