研究概要 |
以前に作成していたヒトCCケモカインのYAC-BACコンティグ(約2-3Mb)に加えてマウスのコンティグ(約1Mb)とヒトおよびマウスのCXCケモカインのYAC-BACコンティグ(それぞれ約2-3Mb、約1-2Mb)を作製した。ヒトCCケモカインPARCの遺伝子を調べると、MIP-1α-like遺伝子2個が融合して形成されたことが判明した。この遺伝子は進化的にごく最近形成され、マウスゲノムには、PARC遺伝子は存在しないと考えられた。同様にヒトCCケモカインLEC遺伝子の構造も解析した。同様にしてマウスの遺伝子も解析したが、マウスのLEC遺伝子はトランスポゾンが翻訳領域の3'側に挿入されており、偽遺伝子に変化していた。さらにヒトCCケモカインMPIF-1,HCC-2,HCC-1,LEC,RANTESを含むBACクローン配列181kbを決定し、それらのゲノム構造を明らかにした。またゲノム配列より新規ヒトCCケモカイン遺伝子、eotaxin-3およびILCを見出し、解析した。これらよりケモカイン遺伝子群ではダイナミックな遺伝子再編成が起こっていることが判明した。
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