研究概要 |
この研究は、中枢神経型PG12受容体サブタイプの構造と機能を解明することを目的としている。15R-16-m-トリルイソカルバサイクリン(15R-TIC)の^3H標識化合物を作製することにより、オートラジオグラフィによる詳細な受容体の脳内分布地図を完成した。また、結合活性のscatchardプロット解析を行い、Kd値、Bmax値を明らかにした(J.Neurochem.72,2583-2592,1999)。また、この受容体の構造決定を目指して、光親和性標識用のリガンド開発に取り組んだ。15R-TICにazido-tolylやazido-phenyl基を導入したところ、かなり高い親和性が得られた。さらに、光親和性標識の効率を高めるため、フッ化アジドを含む化合物も作製した。これらの化合物にも^3H標識を導入し、SDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳動上、バンドとしてとらえることに成功した。現在、種々のカラムクロマトグラフィーにより、精製に取り組んでいる。
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