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2000 年度 実績報告書

急速凍結ディープェッチング法によるヒト胃腸管間質腫傷のマトリックス細線維の解析

研究課題

研究課題/領域番号 11670172
研究機関日本大学

研究代表者

逸見 明博  日本大学, 医学部, 助教授 (40173562)

キーワード消化器 / 神経鞘腫 / 扁平上皮癌 / 急速凍結 / ディープエッチング
研究概要

前年度までに得られた結果については論文に掲載予定である。前回に引き続き、各種腫瘍の超微構造について間質マトリックスを主体に急速凍結ディープエッチング(QF-DE)法を用いて観察をおこなった。
【材料および方法】材料は手術材料を使用し胃の神経鞘腫、食道重層扁平上皮癌、大腸腺腫、その他、皮膚の神経線維腫、デスモイド腫瘍、MFHなどを対象に観察した。組織は5ミリ大にトリミング後、PBで可溶性蛋白を20分間洗い流し、0.25%グルタールで30分間固定した。その後10%メタノールで氷晶防止処理を施し、液体窒素で冷却した銅板を用い急速凍結を行いました。凍結面はメスで割断しEIKO FD-3ASエッチング装置にてディープエッチングおよび炭素・白金によるshadowingを行った。組織消化に伴うレプリカ膜の壊れは組織をエッチング装置より取り出すと同時に膜状にコロジオンを滴下して防止し、家庭用漂白剤(Hiter)で組織を消化した。レプリカ膜はフォームバール支持膜をはったグリッドで回収し、アミルでコロジオンを溶かし乾燥して透過電顕て観察した。
【結果】標本に加わるアーティファクトは手術状況や処理時間などにより種々の影響を受けたが、おおむね適切に処理されたものでは生検や手術材料でも良好なレプリカ標本が得られた。ヒト材料での病理所見は通常電顕像とレプリカ標本を対比しながら評価した。いずれの症例も通常電顕で報告されている所見に加えて、細胞骨格や間質マトリックスの線維構造や線維構造と膜成分との関連、また膜蛋白の像を詳細に観察することが可能であった。
【まとめ】今回はさらに胃腸管および皮膚腫瘍を検査対象に加えて観察をおこなった。今後もQFDE法による観察が病変の鑑別診断や予後の推定、病態の解明に重要であると考える。

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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