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2000 年度 実績報告書

トランスジェニックマウスを用いた始原生殖細胞における機能分子の解析

研究課題

研究課題/領域番号 11670211
研究機関大阪大学

研究代表者

木村 透  大阪大学, 微生物病研究所, 助手 (50280962)

研究分担者 仲野 徹  大阪大学, 微生物病研究所, 教授 (00172370)
キーワード生殖系列 / 始原生殖細胞 / TNAP遺伝子 / Oct-3 / 4遺伝子 / トランスジェニックマウス / EGFP / Cre / loxPシステム
研究概要

始原生殖細胞(PGC:primordial germ cells)は生殖細胞の前駆細胞である。PGCは、生殖系列の運命付け・形成・成立という発生過程を経るが、初代培養系しかアッセイ系がないため、その分子機構については不明の点が多い。そこで、PGC特異的なプロモーターをもつTNAP(tissue nonspecific alkaline phosphatase)およびOct-3/4遺伝子を用いて、以下のトランスジェニックマウスの作製を行った。
(1)TNAP遺伝子座に蛍光タンパクEGFP遺伝子をノックインしたマウスを作製した。このマウスを用いることにより、(i)生体内においてPGCを生きたまま可視化することに成功した。また、(ii)cell sorterを用いることにより、PGCの精製を、簡単に、生存率の高い状態で、ほぼ100%の純度で行うことが可能になった。種々のマウスと交配することにより、PGCの細胞・分子レベルでの解析に有用である。
(2)PGC特異的な遺伝子発現系のモデルとして、Oct-3/4遺伝子プロモーターの下流にloxPで挟み込んだEGFP遺伝子、更にその下流にβ-galactosidase遺伝子を連結したトランスジーンをもつトランスジェニックマウスを作製した。このマウスをTNAP遺伝子座に組換え酵素Cre遺伝子をノックインしたマウスと交配すると、Cre存在下でのみPGC特異的にβ-galactosidaseを発現できると考えられる。しかし、このマウスはCre非存在下ではPGCにおいてEGFPの蛍光を示したが、Cre存在下ではβ-galactosidase活性は検出限界以下であった。原因は、トランスジーンがタンデムに複数個導入されているのでEGFPについては強い発現が認められるが、Creの存在下ではトランスジーン間で組換えがおこりトランスジーン数が減少したことによると考えられた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] T.Kimura,Y.Sonoda,N.T.Izui,M.Suda,K.Sasaki,T.Nakano: "Proliferation and cell death of embryonic primitive erythrocytes"Exp Hematol. 28. 635-641 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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